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闇やみが夜明よあけに変かわる頃ころ
はじまりがおわりを食たべている
その暗黒あんこくと
その黎明れいめいの
うつくしさ
月つきは今日きょうも沈しずんで行ゆく
春はるは明日消あしたきえて行ゆく
その一瞬いっしゅんの
その臨終りんじゅうの
うつくしさ
手てに入いれた星ほしの雫しずくは
ただの石いしころに変かわってく
遠とおくで煌きらめいているものが
僕等ぼくらを縛しばる
目めの中なかにいるカナリアは
歌うたを忘わすれてしまったから
まだ届とどかない
届とどきはしない
うつくしさ
朽くち果はてて行ゆく箱庭はこにわに
還かえらない種たねを蒔まき続つづけて
その黎明れいめいが
その春雷しゅんらいが
その暗黒あんこくが
ただ残酷ざんこくに
僕等ぼくらを包つつむ
はじまりがおわりを食たべている
その暗黒あんこくと
その黎明れいめいの
うつくしさ
月つきは今日きょうも沈しずんで行ゆく
春はるは明日消あしたきえて行ゆく
その一瞬いっしゅんの
その臨終りんじゅうの
うつくしさ
手てに入いれた星ほしの雫しずくは
ただの石いしころに変かわってく
遠とおくで煌きらめいているものが
僕等ぼくらを縛しばる
目めの中なかにいるカナリアは
歌うたを忘わすれてしまったから
まだ届とどかない
届とどきはしない
うつくしさ
朽くち果はてて行ゆく箱庭はこにわに
還かえらない種たねを蒔まき続つづけて
その黎明れいめいが
その春雷しゅんらいが
その暗黒あんこくが
ただ残酷ざんこくに
僕等ぼくらを包つつむ