唇くちびるが渇かわく音おとさえも 聞きき逃のがさない距離きょりで いつも眠ねむった
今日きょうこそは後あとと決きめたのに 包つつまれ 心地ここちよく 先さきに眠ねむった

君きみのことを知しるたびに 知しらない君きみを ひとつ 忘わすれる
そんな 君主導きみしゅどうな恋こい 辛つらいよ

さよならに 踏ふみ切きれるはずもないと わかってるけど
念ねんの為ために 抱だきしめる
どこまでもずるい人ひとと知しって 近ちかづいたのは そう
夢中むちゅうの後あと もう 戻もどれない

送おくられてくる 言葉ことばたちは 色鮮いろあざやかな嘘うそ 慣なれた返信へんしん

その器用きような指先ゆびさきで 今日きょうも誰だれか 喜よろこばせるの
そして 悲かなしませるのね 痛いたいよ

最低さいていな夜よるは 越こえるから こちらにもお願ねがい
それの為ために しがみつく
できるだけ長ながく 続つづくように それ以上いじょう 求もとめない
困こまる顔かおが ただ 怖こわくて

君きみが思おもうよりも ずっとずっと 濁にごりがなくて
君きみが思おもうよりもね 臆病おくびょうだけど
今いま わかる 確たしかなことは その全部ぜんぶが 君きみの前まえだと
意味いみを持もたない

「泣なくなよ」 で拍車はくしゃがかかった 崩くずれ落おちる 涙なみだ
ただ 終おわりを 早はやめたね

さよならに 踏ふみ切きれるはずもないと わかってるけど
念ねんの為ために 抱だきしめる
どこまでもずるい人ひとと知しって 近ちかづいたのは そう
夢中むちゅうの後あと もう 戻もどれない

できるだけ長ながく それ以上いじょう 求もとめない 求もとめられない

眠ねむった