サヨナラは言いわなかった
もう戻もどれないけど
いつの日ひか「ありがとう」って
心こころから言いえますように

突然とつぜん 君きみはいなくなった 合鍵あいかぎテーブルに残のこして
裸足はだしのまま 部屋飛へやとび出だした 息いきを切きらして君きみを探さがした

ふたつ並ならんだ歯はブラシも ふたり並ならんで撮とった写真しゃしんも
ふたり背伸せのびして買かったリングも 置おき去ざりにしたままで…

いつしか手てを繋つなぐことさえ僕ぼくは忘わすれてしまってた
返事へんじの来こないメールなんてもう送おくりたくないよ

サヨナラは言いわなかった
もう戻もどれないけど
泣ないた日ひも 笑わらった日ひも
今いまはそっと「おやすみ」

君きみと付つき合あい幾度目いくどめの冬ふゆ 日増ひましに二人増ふたりますエゴイズム
すれ違ちがうリズム もう聞きき飽あきたと言いわれた屁理屈へりくつ
愛あいと情じょうを切きり離はなし 情じょうしかないなんて君きみに話はなし
最低さいていと解わかっていた 愛あいし方かた 忘わすれていた

守まもれなかった約束やくそく 数かぞえればキリがなくて
ため息いきで乾かわいたこの唇くちびるを ギュッと噛かみ締しめた

たまに話はなせば 空返事からへんじばっかで
一緒いっしょにいても ひとりのようで
背中見せなかみつめて 眠ねむるベッドは
悲かなしくて So Lonely
I cried and cried alone...

サヨナラは言いわなかった
もう戻もどれないけど
許ゆるしてね これが最後さいご
私わたしのワガママを

だけど愛あいし合あえたことは
無駄むだじゃないよね きっと

寒さむがる小ちいさな体からだを
なぜ抱だきしめなかったんだろう…

気きの利きいた優やさしさより
好すきと言いってほしかった
飛とび乗のった始発しはつの電車でんしゃ
なぜか溢あふれた涙なみだ

サヨナラを言いえばよかった
もう戻もどれないから
いつの日ひか「ありがとう」って
心こころから言いえますようように

まだ暗くらい午前5時ごぜんごじ 君きみは出でて行いく 僕寝ぼくねてるのに
至いたる所ところにあるメモリー 振ふり払はらい歩あるく駅えきの方ほうに
無関心むかんしんを安心あんしんと感かんじ 言いい訳わけだらけの半信半疑はんしんはんぎ
最後さいごに強つよがり言いえるなら 言いって欲ほしかった「サヨナラ」