落おちて行ゆく影かげに ふっと伸のばした手てが
絡からめとったように巻まき戻もどる時間じかん
幼おさなき想おもい出で 遠とおく去さった記憶きおく
慟哭どうこくの狭間はざまに 浮うかんで消きえた

真まっ直すぐに立たつのが 何故なぜこんなに辛つらいのか？
独ひとりきりで行ゆくと決きめたはずなのに

歪ゆがみねじれた世界せかいで 何なにを探さがすと言ゆうのか？
信しんじたくて ただ 求もとめるだけ
孤独こどくのランプで照てらし 破壊はかいの果はての明日あしたを ここから見みつけよう
命めいに矢やを引ひいて

操あやつられる街まち 創つくられた正義せいぎ
聡明そうめいであるが故ゆえ 流ながれてく涙なみだ
混沌こんとんに芽吹めぶく花はな 解ほどけてゆく秩序ちつじょ
繰くり返かえす今いまに 別わかれを告つげて

空白くうはくの心こころを 何なにかで埋うめたくて
傷きずついた刃やいばは 再ふたたび呼よび合あった

変かわり始はじめた時空じくうで いつかの声こえが囁ささやく
本当ほんとうの悪あくは目めの前まえにあると
不毛ふもうだろうと言いわれても 守まもるために壊こわしてく
いつかは甦よみがえる 天そらがあるのなら

ほんのひと時とき 宿やどる器うつわ
なのに どうしてこんなにも愛いとしい

白しろい翼つばさが羽はばたき 生うまれ蠢うごめく黒くろい影かげ
光ひかりに今いまを奪うばわれてく
選えらぶ道みちが無限むげんなら 霞かすむこの目めを細ほそめて ここから眺ながめよう
蒼あおに染そまるまで