「叶かなわぬ恋こい」だと 涙なみだ ひらり 落おちる
恋文こいぶみ 宛あて名なを 書かけないまま

急きゅうに降ふり出だす 雪模様ゆきもよう
心こころに差さす 傘かさのよう
時ときにきまぐれ 浮うき世よでも
凛りんと咲さく 華はなのよう

鳥籠とりかごの中なか わたしは カナリヤ
あなたに見みとれて 春はるの訪おとずれ

色いろめく世界せかいが 心こころの影かげ 照てらす
諦あきらめ去さることに 慣なれていたのに

夢ゆめの欠片かけらが 溢あふれ出だす
止とまることなく 溢あふれ出だす
愛あいを閉とじ込こめた 白紙しらかみを
懐隠ふところかくして 手てを添そえた

鳥籠とりかごの中なか わたしは カナリヤ
あなたを想おもって 誰だれかに抱だかれ

「叶かなわぬ恋こい」だと 涙なみだ ひらり 落おちる
恋文こいぶみ 宛あて名なを 書かけないまま

袖振そでふり 瞳めを閉とじ 忘わすれようとしても
どうして あなたは 消きえてくれない

「叶かなわぬ恋こい」だと 涙なみだ ひらり 落おちる
恋文こいぶみ 宛あて名なを 書かけないまま

色いろめく世界せかいが 心こころの影かげ 照てらす
諦あきらめ去さることに 慣なれていたのに

「叶かなわぬ恋こい」だと 涙なみだ ひらり 落おちる
恋文こいぶみ 宛あて名なを 書かけないまま

「叶かなわぬ心こころ」に 桜さくら ひらり 落おちる
恋文こいぶみ あなたに 届とどかぬまま