誰一人覚だれひとりおぼえてない
記念碑きねんひを壊こわす夜よる
信しんじてた誓ちかいの旗はた
破やぶれてもう黙だまってる
こんな日ひが来くる事ことも
覚悟かくごしていたけれど
曝さらされて奪うばわれて
空からっぽになって震ふるえてる

家来けらいがいない王様おうさま
お城しろから月つきを見みる
遠とおくの森もりからは
動物どうぶつの笑わらう声こえ

老おいぼれたその手てには
旧式きゅうしきの銃じゅうだけが
長年ながねんの友とものように
何なにも言いわず残のこってる
群集ぐんしゅうの賛美さんびの声こえ
泡沫うたかたの夢ゆめを見みた
偶像ぐうぞうが崇あがめられた
それだけだったと思おもい知しる

跡継あとつぎのいない王様おうさま
お城しろから星ほしを撃うつ
宝石ほうせきの盗ぬすまれた王冠おうかんは
着つけたまま

家来けらいがいない王様おうさま
お城しろから月つきを見みる
遠とおくの森もりからは
動物どうぶつの笑わらう声こえ

もう夢ゆめを見みない王様おうさま
その指ゆびで幕まくを引ひく
宝石ほうせきの盗ぬすまれた王冠おうかんは
着つけたまま

輝かがやいていた泡沫うたかたの夢ゆめ
信しんじていたブリリアント・クラウン