君きみがうらやましいよ 僕ぼくにないもの持もっているから
そんな風ふうに比くらべてしまう ふわふわ 年頃としごろです

立たち止どまっても近ちかづいてくる 大人おとなの階段かいだんがもどかしい
今いまはお願ねがいもう少すこしだけ 遠回とおまわりさせてよ

驚おどろいたな よく似合にあうよ 髪かみを切きったんだね
まるで僕ぼくが目めの前まえにもう一人現ひとりあらわれたみたい

僕ぼくは君きみになりたいのに 君きみは僕ぼくになりたいのにさ
誰だれかの声こえが邪魔じゃまをして 素直すなおになれないよ
雨あめに打うたれた放課後ほうかごや 並木道なみきみちの帰かえり道みちとか
同おなじ景色けしきなはずなのに 僕ぼくらには違ちがって見みえるのかな

君きみがうらやましいよ 僕ぼくにないもの持もっているから
手てを伸のばせば届とどくのかな 背伸せのびをしたくなる

逃にげることできないルールが じわじわ体からだを重おもくさせる
いつ、どこ、誰だれ 決きめたのかな 好すきな風ふうにしたいのに

君きみの手てをとり 街まちに出でるよ 誰だれも触ふれないように
大丈夫だいじょうぶさ 不安ふあんでも 同おなじ空気くうきを吸すってやる

僕ぼくは君きみになりたいのに 君きみは僕ぼくになりたいのにさ
誰だれかの声こえが邪魔じゃまをして 素直すなおになれないよ
君きみの涙見なみだみたくないよ だから僕ぼくがそっと隠かくすよ
募つのる想おもいがあるのなら 僕宛ぼくあてに手紙てがみでも書かきなよ

みんなと違ちがったら 普通ふつうじゃないって思おもうのかな
けれど だけど でもね
みんな違ちがうから 普通ふつうじゃないは 普通ふつうだよ
そんな気持きもち 聞きこえるかな

幾いくつもの声こえが行いき交かう 憧あこがれという名なの交差点こうさてん
誰だれもが何なにかを求もとめて ふわふわ 年頃としごろです

僕ぼくは君きみになりたいから 君きみは僕ぼくになりたいからさ
誰だれかの声こえを聞ききながら 今素直いますなおになるよ
見みえる景色けしきは僕ぼくだけの そして君きみだけの宝物たからもの
そろそろおうちに着つくけど もう少すこし遠回とおまわりしようよ