帰かえりの車窓しゃそうの向むこう側がわ オレンジ色いろの知しらない街まち
疲つかれて閉とじかけた瞼まぶたに 僅わずかに入はいり込こむ
夕焼ゆうやけに合あったメロディを 鞄かばんの中なかから取とり出だして
耳みみから心こころに流ながれ込こむ 選えらばれた言葉ことば

絡からみ合あっていた空気くうきが 少すこしずつ解ほどけて落おち着ついた
伝つたえ損そこねたあれこれが 嫌いやなくらい思おもい付つく

帰かえりの車窓しゃそうの向むこう側がわ オレンジ色いろの知しらない街まち
夕焼ゆうやけに合あったメロディは二曲目にきょくめに続つづく

流ながれ込こんで来くる言葉達ことばたち 僕ぼくの姿すがたを見みつめている
その言葉ことばはいつも綺麗きれいで 何度なんども憧あこがれる
あの優やさしさを拒こばんだのも 今いまいる道みちを選えらんだのも
正ただしかったのか分わからない 目めの前まえが揺ゆれる

解ほどけて落おち着ついた空気くうきに 少すこしずつ切せつなさを加くわえて
憂鬱ゆううつの隠かくし味あじを 一ひとさじ混まぜて目めを閉とじた

帰かえりの車窓しゃそうの向むこう側がわ 闇夜やみよが迫せまる見慣みなれた街まち
夕焼ゆうやけに合あったメロディは もう聞きこえてこない