僕ぼくの目めの前まえにそびえる階段かいだん
いくつ上のぼったら 息いきをついて
楽らくになれるのだろう
西陽にしびが射さし込こむ窓まどの向むこうには
未来みらいの景色けしきが見みえるのか?
夢ゆめは輝かがやいているか?

思おもい出でと引ひき換かえに
少すこしずつ翳かげり行ゆく日々ひびよ

青春せいしゅんと気きづかないままに
時ときに流ながされて
甘あまえてた制服せいふくを脱ぬぎ捨すてて
大人おとなになってた
あの頃ころにみんなで歌うたった
メッセージソング
歌詞かしの意味いみが今いまさらわかった

リノリウムの床ゆかで鳴ないてた上履うわばき
何なにかを求もとめて走はしり回まわり
行いき止どまりに傷きずつき
知しらぬ間まに僕ぼくは アルバムの中なかで
仲間なかまと肩組かたくみながら笑わらう
写真しゃしんを眺ながめている

新あたらしい人生じんせいは
それなりに楽たのしいけれど…

青春せいしゅんと気きづかないままに
時ときは早足はやあしで
描かきかけの未来図みらいずを修正しゅうせいして
大人おとなと呼よばれた
あの頃ころに何度なんども歌うたった
好すきだった歌うた
今いまはなぜか歌詞かしが出でて来こない

青春せいしゅんと気きづかないままに
いつも退屈たいくつで
目めの前まえの大切たいせつな出来事できごとまで
見過みすごしていたんだ
階段かいだんをようやく上のぼって
上うえまで来きたけど
今いまの僕ぼくは歌うたを歌うたえない