赤あかく染そまりゆく木この葉は
力尽ちからつきては落おちれど
深ふかく色いろづく想おもいは
積つもってゆくばかりです

溜ため息いき 白しろく儚はかなく
北風きたかぜが頬ほほを叩たたきます
切せつなさに心迷こころまよえど
耐たえ忍しのぶばかりです

季節きせつは流ながれてく ゆっくりでも冷ひややかに
戻もどれないあの頃ころに僕ぼくはまだいるみたいです

さようならは言いえなかった
今いまもずっとずっとずっと…言いえないままいるのです

大おおきく膨ふくらむ蕾つぼみに
何なにも求もとめたりはしない
春はるの風かぜに身みをまかせ
さすらうばかりです

季節きせつは流ながれてく ゆっくりでも確たしかに
戻もどれないあの頃ころに僕ぼくはまだいるみたいです

さようならは言いえなかった
今いまもずっとずっとずっと…言いえないままいるのです
ありがとうも言いえなかった
今いまもずっとずっとずっと…言いえないままいるのです

さようならもありがとうも
ずっとずっとずっとずっと…言いわないままいます
巡めぐる巡めぐる時ときは巡めぐる
けれど僕ぼくはずっとずっと…言いわないつもりです
僕ぼくのことを呼よぶ時ときまで
ずっとずっとずっとずっと…君きみのことを待まってる