鼓動こどうが高たかまって
君きみの手てを引ひいたなら
暑あつい真夏まなつがやってくる

人ひとで溢あふれてる海岸通かいがんどおりの道みち
かわして走はしる砂浜すなはまへ

きっと僕ぼくらは
海うみではしゃいでる柄がらじゃないが
忘わすれられない季節きせつに
夢ゆめを見みよう

走はしり出だす君きみを見みつめていた
昨日きのうまでの僕ぼくじゃないんだ
握にぎりしめたその手てを
身体からだに寄よせて

眩まぶしい朝日あさひも冷つめたい海うみも
波なみの音おとも君きみにあげたい
抑おさえ込こんでた心こころを今いますぐ
夏なつの仕業しわざにして

日陰ひかげで寝ねそべり
目めを閉とじた一瞬いっしゅんに
冷つめたい涙なみだの夢ゆめを見みた

君きみは僕ぼくよりも
素直すなおでいてくれる
瞳ひとみの声こえに嘘うそはない

きっと僕ぼくらは
海うみではしゃいでる柄がらじゃないが
二人ふたりだけの時間じかんさ
恋こいをしよう

夏なつに任まかせて君きみのことを
心こころずくで奪うばい去さりたい
少すこし勇気ゆうきを出だせばもう
唇くちびるはそこに

急きゅうに振ふり向むき寂さみしい顔かおで
僕ぼくを見みてたその心こころには
何なにが映うつる?
一瞬いっしゅんでさえも
君きみを見逃みのがせない

声こえにならない願ねがいを秘ひめ
抱だき合あっていたオレンジの海うみ
火照ほてった頬ほほ
優やさしく口くちづけしよう

走はしり出だす君きみは輝かがやいている
負まけないように追おいかけていく
誰だれも知しらない二人ふたりだけの日ひを
夏なつの仕業しわざに
心こころづくで君きみを奪うばうよ