咲さき誇ほこれ 名なもなき花はなよ
何気なにげない日々ひびの中なかで 光ひかりを浴あびて

伸のばしたこの手てが 手てにした物ものなど僅わずか
いつの間まにかまた 笑顔えがおを独ひとり占じめしていた

狭せまい心こころの中なかに 仕舞しまえるような
小ちいさな喜よろこびなんか 全部ぜんぶ
幸しあわせじゃないと 偽物にせものと
今いまさらに気付きづいた 僕ぼくの愚おろか

もし時ときが 戻もどせるのなら
君きみがいた あの頃ころへ 戻もどりたい
「幸しあわせ」は 奪うばうのでなく
手放てばなして与あたえる その「勇気ゆうきの別名べつめい」

開ひらいたこの目めが 目めにした景色けしきは僅わずか
大事だいじな物ものほど 透明とうめいだと気きづかないまま

アリガトウもゴメンも 言いわなくなって
いつか空気くうきのようになって知しった
でも君きみがいないと 息いきが出来できない

咲さき誇ほこる 名なもなき花はなが
君きみといた 日々ひびのように 眩まぶしくて
「幸しあわせ」は 探さがすのでなく
ただ僕ぼくをやさしく包つつむ「空気くうきの別名べつめい」

透すき通とおる川かわの流ながれで
丸まるくなった石いしのように
時ときの流ながれが 歪いびつな心こころを…

咲さき誇ほこれ 名なもなき花はなよ
同おなじ過あやまち もう犯おかさぬように
ささやかな花はなの香かおりを
淡あわい色いろを焼やき付つけた 胸むねに

もし時ときが 戻もどせるのなら
君きみがいた あの頃ころへ 戻もどりたい
「幸しあわせ」は 奪うばうのでなく
手放てばなして与あたえる その「勇気ゆうきの別名べつめい」