白しろい 白しろい森もりの中なかで見みつけた看板かんばんに{書か}いてあった
「明日あした、今日きょうのことを後悔こうかいしないように生いきよう」
夢ゆめから覚さめた僕ぼくは あの言葉ことばの意味いみを追おいかける
考かんがえても答こたえが出でる問題もんだいでもない、と部屋へやを出でる
並木道なみきみちの緑みどり 空そらはこんなに青あおいのに 人ひとは優やさしさの使つかい方かたもわからず 途方とほうに暮くれていく
触ふれ合あうことによって傷きずついた若者わかものは
触ふれ合あうことによって生うまれる勇気ゆうきを信しんじなくなる

独ひとりぼっちなのは 君きみだけじゃないんだ 独ひとりぼっちなのは 僕ぼくだけじゃないんだ

風船ふうせんにめいっぱいの夢ゆめを吹ふき込こんだ 現実げんじつよりずっと軽かるい風船ふうせんは 青あおい空そらに沈しずんでいった
花はなになれたら 風かぜになれたら 鳥とりになれたら そう想おもうのは僕ぼくが人間にんげんだから
僕ぼくらは自分じぶんじゃない「誰だれ」を探さがしてるんだろう
僕ぼくらは此処ここじゃない「何処どこ」に帰かえろうとしているんだろう
100ひゃくある内うちの99きゅうじゅうきゅうを理屈りくつで埋うめても ラストピースは愛あいという形かたちなき欠片かけらなんだな

愛あいされたいのは 君きみだけじゃないんだ 凍こごえているのは 僕ぼくだけじゃないんだ
独ひとりぼっちなのは 君きみだけじゃないんだ 独ひとりぼっちなのは 僕ぼくだけじゃないんだ

だから手てをかざそう 夢ゆめを描えがこう 笑わらわれてもいい 愛あいを叫さけぼう
砕くだけてしまいそうな 脆もろく震ふるえてる淋さびしさで
今いまは手てをかざそう 夢ゆめを描えがこう 傷きずだらけのまま 愛あいを歌うたおう
泣なきたくても 泣なけないでいる誰だれかの空そらに響ひびき渡わたるように

白しろい 白しろい森もりの中なかを 歩あるき回まわる夢ゆめを何度見なんどみても
あの看板かんばんの文字もじは 静しずかに何なにも言いわず在あり続つづける
僕ぼくは 後悔こうかいを繰くり返かえして 大人おとなになった男おとこだ
わかってる わかってる 時計とけいの針はりは戻もどらない
聞きき取とれないくらいの 微かすかなSOSエスオーエスみたいに 誰だれかの声こえが聞きこえる
やかましい日々ひびに掻かき消けされてゆく

僕ぼくにできることがありますか?
もしあるとしたら 一緒いっしょに歌うたうことぐらいですが よかったら

愛あいされたいのは 君きみだけじゃないんだ 凍こごえているのは 僕ぼくだけじゃないんだ
独ひとりぼっちなのは 君きみだけじゃないんだ 独ひとりぼっちなのは 僕ぼくだけじゃないんだ

だから手てをかざそう 夢ゆめを描えがこう 笑わらわれてもいい 愛あいを叫さけぼう
静寂せいじゃくの底そこに沈しずんだ光ひかりの音おとを 抱だき起おこすように
今いまは手てをかざそう 夢ゆめを描えがこう 傷きずだらけのまま 愛あいを歌うたおう
一秒いちびょうでもいいから 君きみと僕ぼくの空そらが一ひとつになるように