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れても平気へいきだとおもぼく
かさしてくれたひと
そのうれしさにがつけなかった
あのころぼくきみうしなった
「ありがとう」と会釈えしゃくをしたら
そのひとわらってくれた
そばにいてくれたことぼく
なにえずにいてごめんよ

自分じぶん必要ひつようがつかないだけで
必要ひつようなものはたくさんある
そんな大事だいじことづくときはいつも
まってあいかなしみにわるときだ

ぼくこころがいつだってぬれずにいれたのは
きみこころがさりげなくさしてくれた
かさなかにいたからだろう

仕事しごとわらないぼく邪魔じゃま
しないくらいのそばまできて
いつもってくれていた
ちくたびれていねむりしていた
時々君ときどききみ窓辺まどべ日向ひなた
ぼくけてすわっていた
そっとちかづいてきしめると
くびだけげてぼくわらった

自分じぶん必要ひつようがつかないだけで
必要ひつようなものはたくさんある
そんな大事だいじことづくときはいつも
まってあいかなしみにわるときだ

もうすこしだけはやぼくづけていたのなら
いまこのときもかわらずにきみぼく
そばでいねむりをしていたのだろう

かささきについた雨粒あまつぶ
そのなかうつった景色けしき
こらえきれずにちてゆくよ
すべてははかないとおしえるそのために

もうすこしだけはやぼくづけていたのなら
いまこのときもかわらずにきみぼく
そばでいねむりをしていたのだろう

いつもぼくのそばで
ねむっていたのはあいだった