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よみがな
砂漠さばくひとつのはなきました うみけないあかいハマナスのはな
すべてをくしてそっといていました 時間じかんそらだけずっとつめていました
あるどこからかやってきた見知みしらぬ旅人たびびと
ハマナスにひとしずくみずをあげた ほほえんでくれた
こいちハマナスはねがやさしいあのひとをひきとめて
いまならばすべてかなうようながしたけど 夢物語ゆめものがたり
わるこいだった
砂漠さばくすこしのあめりました どこかかなしいしずかなあめでした
後姿うしろすがたがにじんでえなくなる だれいたかみずうみってます
さしかかる夕闇ゆうやみえて つめたいはなびらに
もうすぐのはるがほらとおりかかる しんいていて
どこまでもかがやつきした やるせない夜数よるかぞえてねむった
さよならがえないくらいもう 言葉ことば気持きもちにいつけない
なみだあふれてる
ハマナスのこいわってまた 一人ひとりぼっちではなになる
涙雲なみだくも ひとつにとけていく こころ空飛そらとんでいくでしょう
砂漠さばく物語ものがたり