内側うちがわからは君きみにだけしか見みえないのに 外そとからは僕ぼくにしか見みえないものはなーんだ
君きみからは決けっして離はなれようとはしないのに 僕ぼくからは平気へいきで離はなれてくものはなーんだ

僕ぼくが嘘うそをついてもきっと分わからないのに 君きみが嘘うそをつくとすぐ分わかるものはなーんだ
悲かなしい時ときは無理むりして笑わらってみせるのに 嬉うれしい時ときは涙なみだを流ながすものはなーんだ

それは光ひかっていた 見上みあげると光ひかっていた
眼めの前まえに降ふってきた それはまるで それは 君きみは

真夜中まよなかに架かかる虹にじのように
昼間ひるまに輝かがやく星ほしのように
夏なつに降ふり注そそぐ雪ゆきのように
それは それは 新あたらしかった

砂漠さばくで観みるシロクマのように
都会とかいで観みるオーロラのように
火星かせいで観みる生命せいめいのように
それは それは 美うつくしかったから

僕ぼくは声こえに出だしてしか伝つたえられないのに 君きみは口くちにせずとも話はなせる人ひとはだーれだ
君きみは生うまれた時ときにはすでに出会であってるのに 僕ぼくはやっとこの前出会まえであえたものはなーんだ

君きみとは死しぬまで別わかれる事ことはないと思おもうけど 僕ぼくにはいつ別わかれがくるかわからないものはなーんだ
だけどそれでもいいと思おもえるものはなんだ だってそれだからこそ出会であえたものはなーんだ

そうだ 出会であったんだ あの時出会ときであったんだ
すべてになったんだ それはまるで それは君きみは

夏なつの次つぎに春はるが来くるように
昼ひるの次つぎに朝あさが来くるように
梨なしの木きに桜さくらが成なるように
僕ぼくの前まえに現あらわれたんだ

雲くもの上うえに雨あめが降ふるように
瞳ひとみから鱗うろこが落おちるように
そのどれもがいとも簡単かんたんに
起おこるような気きがしてきたんだ

君きみはそいつを嫌きらいになってしまったと言いう もう一緒いっしょにはいられない 消きえてほしいと言いう
内側うちがわから見みたそいつを僕ぼくは知しらないけど 外そとから見みたそいつならよく知しっているから

半分はんぶんしか知しらないままに答こたえを出だすのは なんかすごくとても あまりに 勿体もったいないから
外そとからずっと見みてた僕ぼくの話はなしを聞きいてよ 一番近いちばんちかくにいた僕ぼくが見みてた君きみは それは 君きみは

真夜中まよなかに架かかる虹にじのように
昼間ひるまに輝かがやく星ほしのように
夏なつに降ふり注そそぐ雪ゆきのように
それは それは 新あたらしかった

砂漠さばくで観みるシロクマのように
都会とかいで観みるオーロラのように
火星かせいで観みる生命いのちのように
それは それは 美うつくしかったから