静寂せいじゃくが 街まちを包つつむ夜よるに
降ふり注そそぐ 白しろ

かざした手てのひらに
触ふれた 瞬間しゅんかんに 解とけてく
儚はかない ヒトカケラ

オトもなく 積つもる
ヒカリを 集あつめて 君きみは 笑わらう

今いま どんな オト？
答こたえたって 君きみは
もう何なにも
キコエナイ

苦くるシイって言いってくれよ
寂さびシイって言いってくれよ
迎むかえに行いく どんな処とこへも…

逝いかないでよ 何所どこへも
置おいてかないで…
僕ぼくらずっと
二人ふたりで一ひとつだろう…？

降ふり積つもる 雪ゆきとともに
消きえてゆく 君きみを
抱だきしめることしかできないよ

叶かなうなら もう一度いちどだけ
君きみの声こえが 聴ききたい
モウイチド タダイチドダケ…
ヨンデヨ…

虚うつろって 彷徨さまよう瞳ひとみに
映うつった ヒトシズク

灰色はいいろの セカイ
止とまったまま
雪ゆきだけがそっと
降ふり注そそぐ

冷つめたくなっていくよ
戻もどらない そのコエ
解とけ合あう事ことも 許ゆるサレナイ

俺おれのコエを聴きいてよ
また笑わらってよ…
涙なみださえ 枯かれ果はて
君きみのこと トカセナイ…

叶かなうならこの声こえ
全すべて 奪うばい去さって
愛いとしい人ひとへと与あたえてください

君きみガイナイセカイに
ただ独ひとり 残のこされるのなら
このまま… 一緒いっしょに…
朽くチテイクヨ

アイシテイル ただそれさえ 言いえないまま 永久とわに
閉とざされてゆく 君きみとのセカイ

叫さけんでも 届とどかないよ
君きみのコエはもう… イナイ

降ふり積つもる 雪ゆきよ どうか
降ふり続つづけてずっと
このまま 全すべて奪うばい去さってよ

儚はかない コエのイノチごと
掻かき消けして スベテ

白しろく…