瓦礫がれきをすくう傷きずだらけの両手りょうて 虚空こくうに漂ただようSOSの声こえ

「何処どこにいる？」「心配しんぱいだ…」「くたくただ…」「もう嫌いやだ…」
微かすかな灯火ともしびが 胸むねの中なかで今いま 震ふるえている

息いきを止とめるな 繋つなぐ手てを離はなすな
その足あしで立たつんだ 僕ぼくらは人間にんげんだ
朝あさの光ひかりだ 始はじまりの合図あいずだ
取とり戻もどしてみせよう いつかの日常にちじょうを

炊たきたてを配くばるあかぎれの両手りょうて 頬張ほおばる子供こどもの無邪気むじゃきな笑わらい声ごえ

「ありがとう！」「美味おいしいよ！」「平気へいきだよ！」「楽勝らくしょうだ！」
あどけない勇者ゆうしゃが 拳こぶしを振ふり上あげて駆かけてゆく

逃にげ出だしたいけど 夢ゆめだと信しんじたいけど
その目めを開あけるんだ 僕ぼくらは人間にんげんだ
夜よるの暗闇くらやみに 底そこなしの不安ふあんに
星ほしが寄より添そうだろう 光ひかりを携たずさえて

「待まっていろ」「諦あきらめるな」
「大丈夫だいじょうぶ」「気きを付つけて」
何気なにげない言葉ことばを どれ程ほどの命いのちが待まってるだろう

朝あさの光ひかりだ 始はじまりの合図あいずだ
取とり戻もどしてみせよう いつかの日常にちじょうを
夜よるの暗闇くらやみに 底そこなしの不安ふあんに
星ほしが寄より添そうだろう 光ひかりを携たずさえて
涙流なみだながれて 全すべて奪うばわれて
ここから生いきるんだ 僕ぼくらは人間にんげんだ