至いたらない唄うた謡うたいは「この指ゆび止とまれ」と
永遠えいえんの無ない
限かぎり在ある時空じくうに消きえてしまう前まえに

静寂せいじゃくの音おと
つらつらとノート
疲つかれたちょっとうつらうつら朦朧もうろう
今いままでの事ことこれからの事こと込こめるのは相当そうとう勇気ゆうきが必要ひつよう
貴方あなたが宿やどる傘かさに為なりたい
貴方あなたが帰かえる場所ばしょで在ありたい

視力しりょくの退化たいかした蝙蝠こうもりはこう問とい掛かけました
「あの空そらは何色なにいろ?」
夢ゆめを見みせてやりたかった
俺おれの一語いちご一区いっくよ
光ひかりとなれ

天使てんしの羽はねを剥はぎ取とって
オーケストラ引ひき連つれて
「傍そばに居いるよ」と唄うたえど所詮しょせん抱だき締しめられない…
また季節きせつは終おわりを告つげて
貴方あなたは俺おれを笑わらうだろう
泣なき喚わめいた奈落ならくの底そこ

静寂せいじゃくの音おと
つらつらとノート
疲つかれたちょっとうつらうつら朦朧もうろう
今いままでの事ことこれからの事こと込こめるのは相当そうとう勇気ゆうきが必要ひつよう
孔雀くじゃくの様ように綺麗きれいでいたい
揚羽あげはの様ように綺麗きれいでいたい

悍おぞましい形相ぎょうそうの鬼おによ
俺おれが俺おれで在あるために
我わが影かげを踏ふみ潰つぶせ
排気はいきガス塗まみれの朝あさに
霞かすんで仕舞しまわぬ様よう
汚よごれる事ことなかれ

"至いたらない唄うた謡うたい"
俺おれはそれでいい
些細ささいな日常にちじょうで涙なみだしていたいから

-「見みつけてくれてありがとう」
ガラガラ声こえで呟つぶやいた
茜色あかねいろの雨上あめあがり
サイレンが鳴ないた
バラけた身体からだを集あつめて
陽ひが暮くれる前まえに帰かえろう
闇やみはもう十分じゅうぶんだろう?-

影かげが在あるなら光ひかりが在ある
方程式ほうていしきの伝染病でんせんびょう
それが俺おれの役割やくわりで生いきている意味いみ
「何なにも出来できない"神かみ"よりも何なにか出来できる"鬼おに"でいよう」
そう誓ちかった奈落ならくの底そこ

鬼おにさんこちら手ての鳴なる方ほうへ
逃にげもしなけりゃ隠がくれもしない
鬼おにさんこちら手ての鳴なる方ほうへ
此処ここに居いるよ
此処ここに居いるよ…