眠ねむれる樹海じゅかいから見上みあげた月つきは釈しゃく伽とぎの色いろ
執拗しつように接吻せっぷんをせがんでは浮世うきよに脆もろく残像ざんぞうと消きえた
通常つうじょうの冷ひえ症しょうとは片付かたづけられない
痛いたみで生なまを喰くらう君きみに
僕ぼくは未いまだ届とどかないのだろう

白夜びゃくやにコウノトリ達たち
次々つぎつぎ唇くちびるにします
寝ね帰かえるその気き持もち
何処どこへ宿やどると云いうの

カゴメ、カゴメ
何時なんじ、何時なんじ、出で遺のこる
篭かごの鳥とりは翼つばさもがれた?
カゴメ、カゴメ
何時なんじ、何時なんじ、出逢であう
後うしろの正面しょうめんに君きみを望のぞんだんだ

生うまれて来くれた事こと
出会であえた事ことに涙なみだしよう
今いまの所ところそれだけが僕等ぼくらの支ささえだとしても
そうさ
嘘うそや偽いつわりに泣なくんじゃなくて愛あいに刺さされて重傷じゅうしょう負おいたい
それぐらい赦ゆるして下ください

例たとえば創つくられたワケが
不純ふじゅんな動機どうきだとしても
どうせなら笑わらいたい
でないと狂くるい出だしそうだ

ねぇ聞きかせて今いま迄までの事こと
紅茶こうちゃでも啜すすりながら

籠女かごめ、籠女かごめ
何時なんじ、何時なんじ、出で遺のこる
六ろく芒星ぼうせいに捕とらわれ散ちるか?
籠女かごめ、籠女かごめ
何時なんじ、何時なんじ、出逢であう
後うしろの正面しょうめんに君きみは居いますか?

誰だれかを信しんじる事ことは此この上無うえなく苦くるしい事ことなのに
夢見ゆめみがちな研究家けんきゅうか達たちは抗体こうたいを精製せいせいしてもくれない
だから
君きみが狡ずるくても
君きみが弱よわくても
騙だまされたっていいさ
何時いつかの未来みらいのために今いま僕等ぼくら赦ゆるし合あおう