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あのころ ふたりの
アパートは
裸電球はだかでんきゅう
まぶしくて
貨物列車かもつれっしゃ
とおるとれた
ふたりに似合にあいの
部屋へやでした
おぼえてますか
さむよる
あかちょうちんに
さそわれておでんを沢山たくさん
いました
つき一度いちど
ぜいたくだけど
さけもちょっぴり
んだわね
あめがつづくと
仕事しごともせずに
キャベツばかりを
かじってた
そんな生活くらし
おかしくて
あなたの横顔よこがお
つめてた
あなたとわかれた
あめよる
公衆電話こうしゅうでんわはこなか
ひざを かかえて
きました
きてることは
ただ それだけで
かなしいことだと
りました

いまでも時々ときどき あめよる
あかちょうちんも
れている
屋台やたいにあなたが
いるよながします
背中丸せなかまるめて
サンダルはいて
ひとりで いるよな
がします
(ルルル… ルルル…)
(アアア… アアア…)