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よみがな
わかれたとき おもかげいろ
そらわすれました
みかけの
グラスにうつった
そらわすれました
あのきみ
わらいさえも
うかべていた
まるでぼくの後姿うしろすがた
よろしくといながら

とおぎるかぜ
それが季節きせつ
とてもさむ季節きせつ
ガラスまど
すきみつけては
せまい部屋へやなか
なぜか
さびしい夕暮ゆうぐどき
かぜまり
そんなとき
ふとおも
やさしかったひと

いつかきみ
わすれていった
レンガいろのコート
ぼくにはすこみじかすぎて
とてもれそうにない
おもとして
きみはここに
おいてゆこう
部屋へやのあかり
しながら
またうそのまで
またうそのまで
またうそのまで