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よみがな
むかしならふね
見送みおくひともいた
わかれはかなしい
ものだった
つとうのも生命いのちがけ
さだめまでもをてきにして
くちびるみしめた
おんなきていた
ああ むかしのように
港町みなとまち

ひとひと
なにかを背負せおってた
身軽みがるひとなど
いなかった
せまい ながらも海峡かいきょう
こころひきかべになり
ときおりのうわさだけ
しんじてつばかり
ああ むかしのように
港町みなとまち

桟橋さんばしみずびたし
なみだまじらせて
はぐれたかもめ
いていた
心変こころがわりをめるのも
えてすべてをゆるすのも
それぞれに人生じんせい
おもえるもの ばかり
ああ むかしのように
港町みなとまち