数かぞえ七歳ななつで
唄うたって泣ないた
親おやにはぐれた
角兵衛獅子かくべえじし
酔よえば泪なみだの
泪なみだの酒さけか
旅たびの夜風よかぜに 汽車きしゃの音ねが
越後えちご 筒石つついし 親不知おやしらず

女おんなひとりの 浮草うきぐさぐらし
夢ゆめは都みやこの 花舞台はなぶたい
恋こいも知しらずの
知しらずの千鳥ちどり
白しろい化粧けしょうの 悲かなしさよ
越後えちご 深雪ふかゆき 柏崎かしわざき

桴ばちを右手みぎてに 太棹抱ふとざおだけば
芸げいが助たすける 身みの辛つらさ
春はるはいつ来くる
いつ来くる春はるは
木綿絣もめんかすりに 雪ゆきが舞まう
越後えちご 荒海あらうみ 佐渡さどヶ島しま