「ミルク」の歌詞 シド

それはひどく突然とつぜんで

街角まちかどは漂ただよう中身なかみのない歌うたと「さよなら」君きみに流ながし込こみ
南口みなみぐちは今日きょうも汗あせの気配一けはいひとつない ゆっくり すり足あしで溶とけよう

潤うるんだ瞳ひとみは乾かわいた風欲かぜほしがる 僕ぼく 欲ほしがったように
「月曜日げつようびの朝あさは朝食ちょうしょくとる気きしない」薄化粧うすげしょうの君きみ 不機嫌ふきげんに綺麗きれい

見慣みなれた夢ゆめから目めが覚さめた後あとは 遠とおく 近ちかく 君きみを想おもう
詠うたえない詩人しじんは書かき留ためた言葉ことば 届とどけるだけができず

月日つきひばかりが流ながれる

カフェオレと呼よぶにはあまりにもミルクで 僕ぼくとは不釣合ふつりあい覚おぼえ
心地ここちよい脱力だつりょく 催促さいそくじゃないキス すべてが仕組しくまれた…とかね

自信じしんって言葉ことばは自分じぶんを信しんじると書かく 苦手にがてなほうじゃなかった
「飾かざらない君きみがすき」粉々こなごなになって たった今いまの僕ぼく 着飾きかざって踊おどる

あの頃学ころまなんだ二ふたつ三みっつなど 忘わすれる程ほどの君きみの価値かちさ
今頃いまごろになって溢あふれ出だす言葉ことば 届とどけることができず

どこかで偶然ぐうぜんとか 身近みぢかでレプリカとか 探さがすことに疲つかれ それでもすがって
大袈裟おおげさではなく 最愛さいあいは君きみで

二人ふたりで選えらんだこげ茶色ちゃいろのソファー 派手はでなマフラー 折おれた傘かさも
懐なつかしめる程強ほどつよくはないけど 手放てばなすことはできず

見慣みなれた夢ゆめの続つづきが見みたくて 遠とおく 遠とおく 君きみを想おもう
詠うたえない詩人しじんは書かき留ためた言葉ことば 届とどかぬ言葉ことば 歌うたう

戻もどれない日々ひびと生いきる