「犬と猫」の歌詞 中村一義

どう?
町まちを背せに僕ぼくは行ゆく。今いまじゃワイワイ出来できないんだ。
奴落やつおとす、もう。さぁ行ゆこう! 探さがそぜ、奴等やつら…ねぇ。
もうだって、狭せまいもんなぁ。

同情どうじょうで群むれ成なして、否ひで通とおす(ありゃ、マズイよなぁ)。
難解なんかいな、その語意ごいに、奴等宿やつらやどる。…んで、どう?

どう?
僕ぼくとして僕ぼくは行ゆく。僕等ぼくら、問題もんだいないんだろうな。
奴やつは言ゆう、こう…。「あぁ…ていのう」。もう、けっこう!
奴等やつら、住すむ場所ばしょへ行ゆく。全すべて解決かいけつさせたいんだ。
僕ぼくは僕ぼく。もう、最高潮さいこうちょう! 落おとせ、あんなもんは…ねぇ。
インチキばっかのさぁ。

単たんに、皆みな、損そんで、あっさり、振ふり回まわされたんで…。我欲成がよくなしたんだ。
歴然れきぜんに、いざ、吐はいて死しぬと、どう? 妙みょうな冗談じょうだんで撒まいて…。
笑わらえやしないんだ。大変たいへん、もう…。ねぇ、どう?
こんなんで、ええんか?

調教ちょうきょうで得えた知恵ちえで、世よを焼やく(僕ぼく、マズイかなぁ)。
状況じょうきょうが裂さいた部屋へやに、僕ぼくは眠ねむる…。みんな、どう?

どう?
のんびりと僕ぼくは行ゆく。痛いたみの雨あめん中なかで。
“痛いたみ”なんて、どう? 最近さいきんどう? あぁ…そう…。
皆みな、嫌きらう、荒野こうやを行ゆく。ブルースに殺ころされちゃうんだ。
流行はやりもねぇ、もう…。伝統でんとう、ノー。
んで、行いこう! ほら、ボス落おとせ!
そう…。皆みな、そう。同おなじようなもんかねぇ。
犬いぬや猫ねこのようにね。