「やじろべえ」の歌詞 和田アキ子

きっと 泣なかないと
思おもわれているから
いつも 強つよいフリして来きた
本当ほんとうは違ちがうのに…
ふいに サヨナラと
あなたから言いわれて
「そんな気きがしていた」
なんて
無理むりして 微笑ほほえんだわ
いつもの店みせの有線ゆうせんが
私わたしの代かわりに泣ないた
しあわせも ふしあわせも
背中合せなかあわせの 表おもてと裏うら
しあわせも ふしあわせも
意地いじっぱりの綱引つなひき
あなた次第しだいで
心こころはやじろべえ

少すこし 黙だまったら
泣なきそうになるから
ずっと 喋しゃべり続つづけながら
煙草たばこだけ 増ふえてゆく
“それじゃあ 元気げんきで”と
聞ききわけが よすぎて
いつも 自分じぶんが嫌いやになる
わがままでいたかった
グラスの中なかの思おもい出では
一気いっきに飲のみ干ほせないわ
しあわせも ふしあわせも
考かんがえ方かたの 右みぎと左ひだり
しあわせも ふしあわせも
後悔こうかいが残のこるだけ
涙なみだひとつぶ
傾かたむくやじろべえ
しあわせも ふしあわせも
背中合せなかあわせの 表おもてと裏うら
しあわせも ふしあわせも
意地いじっぱりの綱引つなひき
あなた次第しだいで
心こころはやじろべえ