「パズル」の歌詞 奥華子

貴方あなたが死しんでしまって 私わたしが生いき残のこったら
「僕ぼくのことは早はやく忘わすれて幸しあわせになれ」と言ゆうでしょう

貴方あなたはきっといつまでも 優やさしい人ひとなのですね
貴方あなたのそんなところが たまらなく嫌きらいなんです

中途半端ちゅうとはんぱな愛情あいじょうなら 情じょうだけで私わたしを連つれ去さって
優やさしさという武器ぶきを振ふり回まわす 無垢むくな大人おとなの振ふりをしないで

剥むき出だしの心こころにこの手てで触ふれたい 例たとえ凍こおりついてもいい
私わたしだけに見みせて欲ほしい 内うちなる世界せかいを
私わたしも全すべて脱ぬぎ捨すてるから

砂漠さばくで砂すなを売うるように 貴方あなたはいつも空回からまわり
貴方あなたのそんなところが たまらなく愛いとしいのです

だけど何なにかが物足ものたりない 貴方あなたの言葉ことばは足元あしもとに落おちて行ゆく
散ちらばったパズルを拾ひろい集あつめても 求もとめる形かたちは何処どこにもないけど

暗闇くらやみの心こころにこの手てで触ふれたい 例たとえ崩くずれ落おちてもいい
お願ねがい そんな目めで見みないで
煙草たばこの煙けむりの中なかに今いまにも消きえてしまいそう

私わたしが死しんでしまって 貴方あなたが生いき残のこったら
「死しぬまで私わたしのことを忘わすれずにいて」と言ゆうでしょう