「藍色の時」の歌詞 小椋佳

胸むねおどる特別とくべつな
出来できごとが
起おこらなくても
微笑ほほえみが ふと浮うかぶ
日々にちにちの些細ささいなことで
絹きぬにさす藍あいの色いろ
ゆっくりと
染しみ込こむように
幸しあわせが深ふかくなる
そんな そんな気きがするの
今いまが一番いちばん
いい時ときですか
望のぞみ抱だくのは
欲張よくばりですか
いつの世よも一人ひとりでは
生いきられず時ときの流ながれに
取とり込こまれ
巻まき込こまれ
逃にげ切きれぬ
弱よわさ儚はかなさ
忍しのび寄よる嵐曇あらしぐも
襲おそい来くる 心細こころぼそさに
幸しあわせがおびえてる
そんな そんな気きがするの
今いまが一番いちばん
いい時ときですか
望のぞみ抱だくのは
欲張よくばりですか

ただあの人ひとが
今いまのままでと
願ねがうことさえ
欲よくばりですか
秘ひそやかな夢ゆめ
放ほうって置おいてと
祈いのるだけでも
欲よくばりですか
今いまが一番いちばん
いい時ときですか
望のぞみ抱だくのは
欲よくばりですか