「ウサギとカメ」の歌詞 斉藤和義

結局最後けっきょくさいごはどっちが勝かったんだったけな?
やわらかい胸むねの中なかで聞きいた「ウサギとカメ」
気きがつきゃもう夕暮ゆうぐれ 今日きょうもあっという間まで
わかっちゃいるのに今日きょうも いつかと同おなじ

移うつり変かわりの激はげしいこの世よの中なか
目指めざしているゴールは誰だれも知しらないまま
息いきを切きらしてボクが辿たどり着つく頃ころ 紙かみテープはもう切きれてる

目めにも止とまらぬスピードで 誰だれかが勝手かってに決きめたスピードで
いつか何処どこかに落おとした宝物たからもの 探さがしてる こんなに狭せまい箱庭はこにわで

ほんのちょっと前まえまでパソコンもケータイもなかった
でもなんの不自由ふじゆうもなくて笑わらっていたんだ
顔かおのないヒマ人じんが今日きょうもチマチマ書かき込こみ
でも気きにすることはないさ どうせ名無ななしの卑怯者ひきょうもの
進化しんかするテクノロジー 上手うまく乗のりこなせない人間にんげん
戻もどれないんじゃなくて 戻もどりたくないだけ
絡からみ合あう利権りけん 後回あとまわしの人権じんけん 毒どくで作つくるエネルギー
今日きょうも編集へんしゅうされたニュース 見みえない恐怖きょうふの雨あめ

言いいたいことも言いえないこの世よの中なか
小ちいさな声こえは今日きょうも届とどかないまま
息いきを切きらしてボクが辿たどり着つく頃ころ 札幌さっぽろに椰子やしの木き

目めにも止とまらぬスピードで ヤワなリーダーが決きめたスヒードで
いつか何処どこかに落おとした宝物たからもの 探さがしてる こんなに狭せまい箱庭はこにわで

移うつり変かわりの激はげしいこの世よの中なか
目指めざしているゴールは誰だれも知しらないまま
息いきを切きらしてボクが辿たどり着つく頃ころ 沖縄おきなわに白しろい雪ゆき

目めにも止とまらぬスピードで 金かねの亡者もうじゃが決きめたスピードで
いつか伺処どこかに落おとした宝物たからもの 探さがしてる 同おなじ所ところ

結局けっきょくどっちが勝かったんだったけな?
やわらかい胸むねで聞きいた「ウサギとカメ」
気きがつけばまた紅あかい夕暮ゆうぐれ
今夜帰こんやかえったらアイツに聞きかせよう