「明け方の街」の歌詞 東京60WATTS

さっきまでずっとそばにいたのに
真まっ白しろな顔かお 薄うすれて透すき通とおる
音おともなく走はしり過すぎてくスクーター
休やすみなく信号機しんごうきの赤あかは窓まどを染そめて

明あけ方がたの町まち 見下みおろす僕ぼくはまだ夢ゆめの中なか
地平線ちへいせんの向むこうで朝あさが飛とび跳はねた

どこにいるかな? ふわりと西にしの空そら
いつか行いった東京とうきょうタワーのてっぺんでひとやすみ
そこにいたのかい? すぐに見みつけたよ
淡あわい空そら、ぽつんとひとりきり

あんなに長ながい時間じかんいたから
散ちらかったまま 足あしの踏ふみ場ばも無なく
笑わらい声ごえが部屋中へやじゅうに転ころがって
いくつもの埃ほこりに埋うもれて遠とおのいていく

明あけ方がたの空そら 見渡みわたしながら大おおきく深呼吸しんこきゅう
地平線ちへいせんを始発電車しはつでんしゃがなぞるころ

やっと気付きづいたよ 君きみのわすれもの
あの日ひあげた星ほしのロケット 打うち上あげた夏祭なつまつり
君きみがいなくても僕ぼくなら平気へいきだよ
霞かすむ空そら、ぽつんとひとりごと

風かぜにぶら下さがるカーテンが光ひかりにゆらされて もう朝あさだね

君きみは今いまごろどこにいるんだろう?
東京とうきょうタワーさえ もう見みえない遠とおい街まちへ
次第しだいに空そらは色いろを増ましていく
君きみの気配けはいが消きえて沈しずんでいく

どこにいるかな? ふわりと西にしの空そら
いつか行いった東京とうきょうタワーのてっぺんでひとやすみ
笑わらってるかな? それとも泣ないてるの?
蒼あおい空そら、ぽつんとひとりきり
そこから僕ぼくを見みててよ