「月光の聖者達」の歌詞 桑田佳祐

夜明よあけの首都高走しゅとこうはしりゆく
車列しゃれつは異様いようなムードで
“月光つきあかりの聖者達おとこたち”の歌うたが
ドラマを盛もり上あげる

知しらずに済すめば良よかった
聴きかずにおけば良よかった
「人生ショーはまだ始はじまったばかりだ!!」って
胸むねが張はり裂さけた

ひとりぼっちの狭せまいベッドで
夜毎よごと 涙なみだに濡ぬれたのは
古ふるいラジオからの
切せつない“Yeahイエ Yeahイエの歌うた”

今いまはこうして大人同士おとなどうしに
なって失なくした夢ゆめもある
時代ときは移うつろう
この日本くにも変かわったよ
知しらぬ間まに

二度にどとあの日ひの僕ぼくには
戻もどれはしないけど
瞳めを閉とじりゃ煌きらめく季節きせつに
みんなが微笑わらってる

ひとりぼっちの狭せまいベッドで
夜毎よごと 涙なみだに濡ぬれたのは
ビルの屋上おくじょうの舞台ステージで
巨大おおきな陽ひが燃もえ尽つきるのを見みた

現在いまがどんなにやるせなくても
明日あすは今日きょうより素晴すばらしい
月つきはいざよう秋あきの空そら
“月光の聖者達ミスター・ムーンライト”
Come again, please.

もう一度いちど 抱だきしめたい