「失格」の歌詞 橘いずみ

自分じぶんの言いいたいことを私わたしは何なにも言いわない
自分じぶんのやりたいことを私わたしは何なにもできない
自分じぶんの為ために泣ないても人ひとの為ためには泣なけない
主義しゅぎ・主張しゅちょうを叫さけんで外そとを歩あるく勇気ゆうきなんかない
ひねもすベットに寝ねてるのは病人びょうにんか赤あかん坊ぼう
何なにもかもが嫌やになるにはまだまだまだ若わかすぎる
誰だれかの喋しゃべる言葉ことばで心こころなんて弾はずまない
明あかるく元気げんきだけが取とり柄えの女おんなになれない
他人たにんの視線しせんばかり気きにしてる人ひとを認みとめない
社長しゃちょうの意見いけんは必かならずしも正ただしく思おもえない
月夜つきよにいつも女おんなはキスを待まってる訳わけじゃない
安やすいベットは軋きしむ音おとがうるさくて気きが滅入めいる
愛あいしてないのに抱だかれ他ほかの人ひとを夢見ゆめみてる
パチンと弾はじけて落おちたピンクのバラの花はなびら

一番大切いちばんたいせつなものはこの貧欲どんよくな私わたし
一番厄介いちばんやっかいなのもそうデタラメな私わたし
好すきな人ひとに他ほかに守まもるものあっても構かまわない
だけどひとり夜よるの渋谷しぶやで待まつのは好すきじゃない
梅田うめだ なんば 心斎橋しんさいばし 元町もとまち 西にしノ宮みや
あんなに好すきだった街まちももうとっくに忘わすれた
チャカ・カーンを気取きどって歌うたってた"Whatcha gonna do for me"
意味いみも知しらず涙なみだを流ながした"Whatcha gonna do for me"
沖縄おきなわにも住すんだことがあると自慢気じまんげに話はなす
強つよい日差ひざしが残のこしたものは顔中かおじゅうのソバカス
傷きずついた傷きずつけられたと騒さわいで憂うさ晴ばらし
失恋しつれんした友達慰ともだちなぐさめどこかホッとしてる
あなたは失格しっかく!そうはっきり言いわれたい
生いきる資格しかくがないなんて憧あこがれてた生いき方かた

あぁ 赤あかい夕焼ゆうやけの町まちで小ちいさな体からだを丸まるめて
叱しかられても 恥はじを重かさねても まっすぐ歩あるいていたのに

眠ねむれずにテレビをつけ煙草たばこを吸すえばやるせない
ひどい仕打しうちに泣ないたとしても夜よるはゲラゲラテレビ漬づけ
趣味しゅみは何なんですかと聞きかれて旅行りょこうなどと答こたえ
外国がいこくにも何度なんどかなんて格好かっこつけて見みせる
姑息こそくな笑顔浮えがおうかべて指先ゆびさきを噛かんでいたい
約束やくそくを踏ふみ付つけても粋いきな女気取おんなきどりたい
車くるまにはねられた人ひとを見過みすごしたことがあるかい?
ふしあわせな人ひとを見みて笑わらったことがないかい?
父親ちちおやに若わかい女おんないても私わたしは構かまわない
母親ははおやに別べつの許婚いいなずけの話はなしを聞ききたい
もっときれいになってもっと上手じょうずに遊あそびたい
もっとまじめになってもっとたくさん学まなびたい
たったこれっぽっちの生いきざまをひとり振ふり返かえり
四しの五ごの理屈りくつを言いってる私わたしを愛あいしたい