「ピアニッシモ」の歌詞 渋沢葉

現げんに今いまこうして歌うたうのは風かぜが優やさしいから
町まちから町まちへと足あしを運はこび家いえはどこにあるの?

置おいて行いかないでくれピアニッシモ
僕ぼくの生いきる時ときは空そらも山やまも太陽たいようも
とても 柔やわらかいんだ

欅けやきの鼻歌はなうたが聴きこえるかい?共ともに歌うたってごらん
haha haha 僕ぼくは町まちを歩あるいている
小ちいさな君きみもずっと知しっているさ
今いまだってそうさ

ねぇ 置おいて行いかないでくれ
ピアニッシモ僕ぼくの生いきる時ときは
月つきも水みずも空気くうきも皆みな 柔やわらかくて
ねぇ 聞きいてくれないか僕ぼくは歳としをとっている
君きみと植うえたユーカリが大おおきく育そだったよ育そだったよ
毎日まいにちに 窓まどの外そとの大好だいすきな 丸まるい 可愛かわいい顔かおを覗のぞかせている
空気くうきをゆっくり 吸すったら君きみが僕ぼくの体からだに
そっと入はいり込こんだそんな気きがした

ねぇどこに行いってしまったの
どうして置おいて行いったの
僕ぼくは今いまもここにいて君きみを想おもっている

ねぇどう歌うたえばいいの
僕ぼくの生いきている時ときは言葉ことばなんかに できやしない程ほど
とても美うつくしいんだ
ねぇねぇどう歌うたえばいいの
僕ぼくの生いきている時ときは友達ともだちも 家族かぞくも
おじいちゃんも おばあちゃんも恋人こいびとも 知しらない人ひとも
柔やわらかくて美うつくしいんだ
柔やわらかくて
柔やわらかくて