「あさやけのうた」の歌詞 藍坊主

ひっぱるほど縮ちぢんでゆく、かた結むすびのような愛あいと、
広ひろがるほど薄うすまってく、みんながみんなを愛あいそうとする心こころ。

僕ぼくらはそう、あの地平線ちへいせんのよう、
空そらと大地だいちの、どちらが描えがくのか、わからない曲線きょくせん

終おわりは恐おそろしい、受うけ入いれたくはないけど、
頂上ちょうじょうの無ない山やまも、ただの、ただの、苦痛くつうでしかない。

それでもただ、月つきは輝かがやいて、
生いきる意味いみを、夜明よあけまで語かたった。

あさやけのうた、絶望ぜつぼうをすべて癒いやせるほど、この世界せかいは安やすっぽくできてないだけ。
あさやけはほら、狂くるったようにすべてを照てらす。この鎖くさりを絆きずなに変かえる、雄叫おたけびをあげろ。

二ふたつも三みっつもあったら、
とっくに飛とび降おりてるだろう。
そのたびどんな気分きぶんだろう、
命いのちが一ひとつで良よかった。

君きみは君きみがいない世界せかいを想像そうぞうできるかい?
家族かぞく、友人ゆうじん、恋人こいびと、風景ふうけい、どんな映像えいぞうを浮うかべてるんだい?
けど、考かんがえてみて欲ほしい、その視点してんは、その映像えいぞうは、
どこまでいっても君きみの心こころに映うつってる。
君きみがいない世界せかいを君きみは想像そうぞうなんてできない。
君きみがいなかった世界せかいなんて、君きみにはもう既すでに不可能ふかのうだ。
無ないことを想像そうぞうしろ、無ないことを想像そうぞうしろ、無ないことを想像そうぞうしろ、
けどそれはいつも君きみの空間くうかんを決けっして離はなれない。
本当ほんとうに無ないことなんて想像そうぞうできない。
あなたの全存在ぜんそんざいにハッピーバースディ。

あさやけのうた、母ははのくれたこの時間じかん。赤あかく染そまった、父ちちのくれたこの空間くうかん。
凍こごえた耳みみと、肺はいを突つき刺さしてく冬ふゆの匂におい。この鎖くさりを絆きずなに変かえる、雄叫おたけびをあげろ。