「誕生日 ～ありふれた黄昏の街にて～」の歌詞 谷村新司

貴方あなたの誕生日たんじょうびは
いつでも
二人ふたりでお洒落しゃれをして
出でかけたわ
ネクタイが
少すこし苦くるしそうでも
貴方あなたはいつもより
大人おとなに見みえたわ
人混ひとごみの街まちで
夕闇ゆうやみにまぎれ
からめた指ゆびの
先さきからそっと
愛あいが静しずかに すべり
落おちたわ 私わたしの心こころに
このまま いつまで
続つづくのかしら
二人ふたりの夢ゆめのような
毎日まいにちが
そのうち二人ふたりが
大人おとなになれば
離はなれてしまうかも
しれないけれど
人混ひとごみの街まちを
貴方あなたに抱だかれて
歩あるいてるこんな
私わたしを見みていて
今いまが幸福こうふく それより他ほかに
何なにも欲ほしくない

友達同士ともだちどうしや
恋人同士こいびとどうしが
おりなす悲かなしい
別わかれのドラマが
いつか二人ふたりを 包つつむ時ときまで
この手ては離はなさない