「手紙」の歌詞 AJISAI

“突然とつぜんの手紙てがみ ゴメンね。
あれから4し、5年ごねんぶりになるのかなあ…。
元気げんきでいますか? 変かわりはないですか?
「手紙てがみなんてキザっぽいところがあなたらしい」と
君きみのことだからどうせ笑わらってるでしょ? ほら、あたったでしょ(笑)
風かぜの噂うわさで聞きいたんだけど もうすぐママになるみたいだね!?
ちょっぴり変へんな感かんじ……だけど俺おれも嬉うれしいよ。”

そこで急きゅうにペンが止とまった 本当ほんとはちょっと切せつないんです
そんな自分じぶんが嫌きらいで また書かき直なおしてる

頼たよりなく揺ゆれてる世界せかいで 変かわらないものはないよって
誰だれかが言いったって それくらい百ひゃくも承知しょうちなんだけど
周まわりは大人おとなになっていて 俺おれだけいつでも置おき去ざりで
癪しゃくに障さわって だけど本音ほんねは書かかないほうがいいな...

“ところで俺おれはと言いえば 都会とかいの暮くらしにもやっと慣なれてきて
毎日まいにちそれなりに忙いそがしくも満みたされてるよ!”

そこでまたペンが止とまった 本当ほんとは平凡へいぼんな日々ひびです
強つよがる自分じぶんが嫌きらいで 丸まるめて投なげ捨すてた

汗水垂あせみずたらして頑張がんばって それでもまだまだ足たりなくて
もしも神様かみさまがいたら文句もんくのひとつでも言いおうか
理想りそうと現実げんじつを泳およいで 油あぶらまみれの皿洗さらあらって
今日きょうも日ひが暮くれて いつかこのまま年老としおいてゆくのかなあ...

手紙てがみの中なかの嘘うそっぱちの俺おれと 今いまここにいる情なさけない俺おれ
たぶん君きみなら見抜みぬいちゃうかな この手紙読てがみよんだだけで

子供こどもの頃ころから同おんなじで 俺おれは主役しゅやくにはなれなくて
いてもいなくても何なにも変かわらない 通とおりすがりのエキストラ

君きみに手紙てがみは出だせなくても とりあえず最後さいごまで書かいてみよう
ありのままで今いまの自分じぶんを綴つづってみよう
そしたら心こころのモヤモヤが少すこしは晴はれるような気きがした
この手紙てがみは今いまはどこかに仕舞しまっておくよ
いつか笑わらって読よみ返かえせたらいいなあ...