「芝生 feat.谷川俊太郎」の歌詞 HALCALI

地球ちきゅうなんてどこにも見みえない
あるのはありふれたこのDayデイ Lightライトが
照てらすストーリーの数々かずかず
ある夏なつの終おわり グリーンな芝生しばふの上うえ
いつどこから来きたかは分わからず
立たつ 立たちつくし美うつくしい
グリーンを見みる純粋じゅんすいな眼めとなり
芝生しばふの上うえに立たつ 夏なつ

はるか彼方かなたの風景ふうけいから この体からだまで続つづく自然しぜん
それは皮膚ひふを通とおり抜ぬけ ありとあらゆる細胞さいぼうまで続つづく
突然とつぜんそんな理解りかい 眉間みけんを光ひかりのように走はしる 真昼まひる
クリーンなグリーンを濡ぬらし 降ふる雨あめは
遠とおい未来みらいのCGシージーみたい

雨あめ 上あがり 樹々きぎが光ひかり 去さり行いく 黒くろい くもり
何なにかが ふいに きらり 芝生しばふの 上うえに ひとり
小鳥ことり そばへ ひらり いない私わたしの となり
音おととなりて 視界しかい 心こころとなるなり

見渡みわたす限かぎりGreenグリーン &アンド Greenグリーン &アンド Greenグリーン
体からだを駆かけるSweetスウィート Mysteryミステリー
このグリーンに意味いみあり 行いきなさい
鳥とりとなり 空そらに舞まい
言葉ことばを拒こばむGreenグリーン &アンド Greenグリーン &アンド Greenグリーン
体からだを溶とかす Daysデイズ ofオブ Melodyメロディー
このグリーンに意味いみなし あるようにある
すべての色いろと同おなじ

なにも知しらぬことを知しることで
孤独こどくはむしろ消きえ去さる
季節きせつはなすがままに流ながれ
枯かれゆく樹々きぎに見みる過すぎ去さりし日々ひび
歴史れきしは決けっしてくり返かえさず 聴きこうとする意思いしに耳みみすます
明日あしたは明日あしたで何なにも足たし引ひきできず
明日あしたとしての今日きょうをなす 夏なつ

フィルムは何なにも焼やきつけず ひるむこともなく
風車かざぐるまのように 回まわしまわされ巻まき上あげる風かぜ
カメラは気きまぐれ 急きゅうに夕暮ゆうぐれ
私わたしは街まちに立たっている あの芝生しばふは消きえ 通とおりに人ひと・・人ひと・・
成長せいちょうを止とめたビル達たちの足元あしもとにFlowフロウする遠とおいボーイフレンド
いとしいSweetスウィートを想おもう夜よるのBitterビター に似にた感情かんじょうは海うみ
浮うき足あしだって走はしり出だす これが幻まぼろしでもどうでもいい
苛立いらだつクラクションを後方こうほうに 頬ほほに風受かぜうけ車分くるまわけ駆かける
不意ふいに何なにかに似にる 身みに覚おぼえのない殺意さついのような
いわゆるミサイル

「そして私わたしはいつか
どこかから来きて
不意ふいにこの芝生しばふの上うえに立たっていた
なすべきことはすべて
私わたしの細胞さいぼうが記憶きおくしていた
だから私わたしは人間にんげんの形かたちをし
幸しあわせについて語かたりさえしたのだ」