「エルの天秤」の歌詞 Sound Horizon
2005/4/13 リリース- 文字サイズ
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この楽曲へのみんなの気持ち
――悪魔あくまに
魂たましいを売うり渡わたすかのように 金かねになる事ことなら何なんでもやった
問とうべきは手段しゅだんでは無ない その男おとこにとって目的もくてきこそが全すべて
切実せつじつな現実げんじつ 彼かれには金かねが必要ひつようだった...
傾かたむき続つづけてゆく天秤てんびん その左皿ひだりざらが沈しずみ切きる前まえに
力ちからづくでも浮うき上あがらせるだけの金かねが 右皿みぎざらには必要ひつようだった...
そして...その夜よるも天秤てんびんは仮面かめんを躍おどらせる……
闇やみを纏まとうように 夜よるの静寂しじまを探さぐり 瞳めと瞳めを見みつめ合あって
夢想的ロマンティックな月灯つきあかりに そっと唇重くちびるかさね 息いきを潜ひそめた...
慌あわただしく通とおり過すぎる 追おっ手達てたちを遣やり過すごし 手てと手てを取とり合あって
戯曲的ドラマティックな逃避行とうひこうに 酔よった二ふたつの人生いのち 愛あいに捧ささげた...
身分違みぶんちがいの恋こい 許ゆるされないと知しっても ♂おと♀めは惹ひかれ合あった
嗜虐的サディスティックな貴族主義きぞくしゅぎを 蹴けって檻おりを抜ぬけ出だす 嗚呼ああそれは悲劇ひげき...
運命うんめいの遊戯盤ボードの上うえで 支配力しはいりょくを求もとめて 生せいと死しは奪うばい合あった
徹底的ドラスティックな追悼劇ついとうげきを 笑わらう事ことこそ人生じんせい 嗚呼ああむしろ喜劇きげき...
楽園らくえんへの旅路たびじ 自由じゆうへの船出ふなで 逃走とうそうの果はてに辿たどりついた岸辺きしべ
船頭せんどうに扮ふんした男おとこが指ゆびを鳴ならすと 黒衣こくいの影かげが舟ふねを取とり囲かこんだ……
「娘むすめさえ無事ぶじに戻もどるならばそれで良よい、使用人おとこの方ほうなど殺ばらしても構かまわんわ」
一度いちども眼めを合あわせずに伯爵はくしゃくはそう言いった... 金貨コインの詰つまった袋ふくろが机叩テーブルたたいた...
いつも人間ひとは何なにも知しらない方ほうが幸福しあわせだろうに
けれど他人ひとを求もとめる限かぎり全すべてを知しりたがる
――何故破滅なぜはめつへと歩あゆみだす?
華はなやかな婚礼こんれい 幸しあわせな花嫁はなよめ 運命うんめいの女神めがみはどんな脚本シナリオを好このむのか...
虚飾きょしょくの婚礼こんれい 消きえた花嫁はなよめ 破滅はめつの女神めがみはどんな綻ほころびも見逃みのがさない...
嗚呼ああ...燃もえるように背中せなかが熱あつい その男おとこが伸のばした手ての先さきには何なにかが刺ささっていた
嗚呼ああ...緋あかく染そまった手てを見みつめながら 仮面かめんの男おとこは緩ゆるやかに崩くずれ落おちてゆく...
嗚呼ああ...その背後はいごには娘むすめが立たっていた 凄すさまじい形相ぎょうそうで地ちに臥ふせた男おとこを凝視ぎょうししていた
嗚呼ああ...一歩後いっぽあとずさり何なにか叫さけびながら 深ふかまりゆく闇やみの彼方かなたへ走はしり去さってゆく...
――徐々じょじょに薄うすれゆく意識いしきの水底みなぞこで 錆付さびついた鍵かぎを掴つかもうと足掻あがき続つづける
扉とびらは目めの前まえにある 急いそがなければ もうすぐ もうすぐ約束やくそくした娘むすめの―
魂たましいを売うり渡わたすかのように 金かねになる事ことなら何なんでもやった
問とうべきは手段しゅだんでは無ない その男おとこにとって目的もくてきこそが全すべて
切実せつじつな現実げんじつ 彼かれには金かねが必要ひつようだった...
傾かたむき続つづけてゆく天秤てんびん その左皿ひだりざらが沈しずみ切きる前まえに
力ちからづくでも浮うき上あがらせるだけの金かねが 右皿みぎざらには必要ひつようだった...
そして...その夜よるも天秤てんびんは仮面かめんを躍おどらせる……
闇やみを纏まとうように 夜よるの静寂しじまを探さぐり 瞳めと瞳めを見みつめ合あって
夢想的ロマンティックな月灯つきあかりに そっと唇重くちびるかさね 息いきを潜ひそめた...
慌あわただしく通とおり過すぎる 追おっ手達てたちを遣やり過すごし 手てと手てを取とり合あって
戯曲的ドラマティックな逃避行とうひこうに 酔よった二ふたつの人生いのち 愛あいに捧ささげた...
身分違みぶんちがいの恋こい 許ゆるされないと知しっても ♂おと♀めは惹ひかれ合あった
嗜虐的サディスティックな貴族主義きぞくしゅぎを 蹴けって檻おりを抜ぬけ出だす 嗚呼ああそれは悲劇ひげき...
運命うんめいの遊戯盤ボードの上うえで 支配力しはいりょくを求もとめて 生せいと死しは奪うばい合あった
徹底的ドラスティックな追悼劇ついとうげきを 笑わらう事ことこそ人生じんせい 嗚呼ああむしろ喜劇きげき...
楽園らくえんへの旅路たびじ 自由じゆうへの船出ふなで 逃走とうそうの果はてに辿たどりついた岸辺きしべ
船頭せんどうに扮ふんした男おとこが指ゆびを鳴ならすと 黒衣こくいの影かげが舟ふねを取とり囲かこんだ……
「娘むすめさえ無事ぶじに戻もどるならばそれで良よい、使用人おとこの方ほうなど殺ばらしても構かまわんわ」
一度いちども眼めを合あわせずに伯爵はくしゃくはそう言いった... 金貨コインの詰つまった袋ふくろが机叩テーブルたたいた...
いつも人間ひとは何なにも知しらない方ほうが幸福しあわせだろうに
けれど他人ひとを求もとめる限かぎり全すべてを知しりたがる
――何故破滅なぜはめつへと歩あゆみだす?
華はなやかな婚礼こんれい 幸しあわせな花嫁はなよめ 運命うんめいの女神めがみはどんな脚本シナリオを好このむのか...
虚飾きょしょくの婚礼こんれい 消きえた花嫁はなよめ 破滅はめつの女神めがみはどんな綻ほころびも見逃みのがさない...
嗚呼ああ...燃もえるように背中せなかが熱あつい その男おとこが伸のばした手ての先さきには何なにかが刺ささっていた
嗚呼ああ...緋あかく染そまった手てを見みつめながら 仮面かめんの男おとこは緩ゆるやかに崩くずれ落おちてゆく...
嗚呼ああ...その背後はいごには娘むすめが立たっていた 凄すさまじい形相ぎょうそうで地ちに臥ふせた男おとこを凝視ぎょうししていた
嗚呼ああ...一歩後いっぽあとずさり何なにか叫さけびながら 深ふかまりゆく闇やみの彼方かなたへ走はしり去さってゆく...
――徐々じょじょに薄うすれゆく意識いしきの水底みなぞこで 錆付さびついた鍵かぎを掴つかもうと足掻あがき続つづける
扉とびらは目めの前まえにある 急いそがなければ もうすぐ もうすぐ約束やくそくした娘むすめの―