「黒き女将の宿」の歌詞 Sound Horizon
2010/12/15 リリース- 文字サイズ
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この楽曲へのみんなの気持ち
ぶらん。ぶらん。風吹かぜふきゃ ぶらん。 踊おどるよ、黒くろいぶらんこ……。
おらは貧まずしい村むらに生うまれ いっつも腹はらを空すかせてた
お菓子かしで出来できた家いえがあったら あったら本当ほんとうに良よかんべな
「人ひとは信仰しんこうによってのみ救すくわれる」と
偉えらい坊ぼうさんが言いったとさ 本ほんっていうのに書かいたとさ
神様かみさまが助たすけてくれるなら たらふく飯食おまんまくえっべな
お父達とうたちは鎌かまを手てに 出掛でかけて行いった
その日ひの空そらの色いろ 哀かなしい程ほどに朱あかく……
大砲たいほうが吼ほえりゃ 翼つばさも無ないのに 人ひとが空そらを飛とぶ 軽かろやかに高たかく 戦争せんそうとは名なばかりの 唯ただの殺戮さつりくさ
嗚呼ああ 武器ぶきが農具のうぐじゃ 残念ざんねんだけれど 射程しゃていが短みじか過すぎた 残酷ざんこくな程ほどに 戦争せんそうとは名なばかりの 唯ただの殺戮さつりくさ
村むらの働はたらき手ては 結局けっきょくその殆ほとんどが 二度にどとは帰かえって来こなかった……
そしておらは、遠とおくの町まちへと……
年齢不詳。性別も不詳。出遇えば不詳。正に人生の負傷。
胡散臭い女将が、夜な夜な暗躍する宿屋。
その名を【黒狐亭】という!
「薹とうが立たって久ひさしい、クソババアが独ひとり。
図太ずぶとく生いきてゆくには、綺麗事きれいごとばかりじゃ……ないわよっ!」
「愛あいした男おとこは、皆儚みなはかなく散ちった。
運うんが悪わるいのか、時代じだいが悪わるいのか……」
「嗚呼ああ【Muntzer】は気高けだかく、
【Hutten】は華麗かれいで、
【Sichingen】は、嗚呼ああ、誰だれよりも--」
激はげしかったわ
おい、クソババア!
「あんたのような田舎いなかっぺ、拾ひろってやったのは、何処どこの誰だれかしら?
口くちの利きき方かたにゃ……気きをつけなさいっ!」
「さぁさ、旦那だんな、どうぞ。温ぬるい麦酒ビーアは如何いかが?
自慢じまんの最高グーな肝臓料理レバーカッヒェン、ご用意致よういいたしま--」
宵闇よいやみへ 飛とび出だした 女将おかみを睨にらみ
客きゃくは怒いかり おらは平謝ひらあやまり
そして小一時間後こいちじかんご...
空気読くうきよまず 出戻でもどった 女将おかみの手てには
贖罪しょくざいの 新鮮しんせんな食材しょくざい
その味あじに 怒いかり狂くるった客きゃくも 機嫌きげんを直なおした
その事ことで 味あじを占しめた女将おかみの暴走ぼうそうは続つづく……
必死ひっしに生いきたけど、ロクなことがねぇ。
結局けっきょく、人生じんせいって何なんだべ…よく分わかんねぇ……
とん
とん とん
とん とん とん とん
とん とん
とん とん
とん とん とん とん
とん とん とん とん
躍おどるよ黒くろい
ぶ ら ん こ
おらは貧まずしい村むらに生うまれ いっつも腹はらを空すかせてた
お菓子かしで出来できた家いえがあったら あったら本当ほんとうに良よかんべな
「人ひとは信仰しんこうによってのみ救すくわれる」と
偉えらい坊ぼうさんが言いったとさ 本ほんっていうのに書かいたとさ
神様かみさまが助たすけてくれるなら たらふく飯食おまんまくえっべな
お父達とうたちは鎌かまを手てに 出掛でかけて行いった
その日ひの空そらの色いろ 哀かなしい程ほどに朱あかく……
大砲たいほうが吼ほえりゃ 翼つばさも無ないのに 人ひとが空そらを飛とぶ 軽かろやかに高たかく 戦争せんそうとは名なばかりの 唯ただの殺戮さつりくさ
嗚呼ああ 武器ぶきが農具のうぐじゃ 残念ざんねんだけれど 射程しゃていが短みじか過すぎた 残酷ざんこくな程ほどに 戦争せんそうとは名なばかりの 唯ただの殺戮さつりくさ
村むらの働はたらき手ては 結局けっきょくその殆ほとんどが 二度にどとは帰かえって来こなかった……
そしておらは、遠とおくの町まちへと……
年齢不詳。性別も不詳。出遇えば不詳。正に人生の負傷。
胡散臭い女将が、夜な夜な暗躍する宿屋。
その名を【黒狐亭】という!
「薹とうが立たって久ひさしい、クソババアが独ひとり。
図太ずぶとく生いきてゆくには、綺麗事きれいごとばかりじゃ……ないわよっ!」
「愛あいした男おとこは、皆儚みなはかなく散ちった。
運うんが悪わるいのか、時代じだいが悪わるいのか……」
「嗚呼ああ【Muntzer】は気高けだかく、
【Hutten】は華麗かれいで、
【Sichingen】は、嗚呼ああ、誰だれよりも--」
激はげしかったわ
おい、クソババア!
「あんたのような田舎いなかっぺ、拾ひろってやったのは、何処どこの誰だれかしら?
口くちの利きき方かたにゃ……気きをつけなさいっ!」
「さぁさ、旦那だんな、どうぞ。温ぬるい麦酒ビーアは如何いかが?
自慢じまんの最高グーな肝臓料理レバーカッヒェン、ご用意致よういいたしま--」
宵闇よいやみへ 飛とび出だした 女将おかみを睨にらみ
客きゃくは怒いかり おらは平謝ひらあやまり
そして小一時間後こいちじかんご...
空気読くうきよまず 出戻でもどった 女将おかみの手てには
贖罪しょくざいの 新鮮しんせんな食材しょくざい
その味あじに 怒いかり狂くるった客きゃくも 機嫌きげんを直なおした
その事ことで 味あじを占しめた女将おかみの暴走ぼうそうは続つづく……
必死ひっしに生いきたけど、ロクなことがねぇ。
結局けっきょく、人生じんせいって何なんだべ…よく分わかんねぇ……
とん
とん とん
とん とん とん とん
とん とん
とん とん
とん とん とん とん
とん とん とん とん
躍おどるよ黒くろい
ぶ ら ん こ