「終点」の歌詞 cosMo@暴走P,初音ミク

拝啓－－

君きみは僕ぼくの眼めの前まえに突然現とつぜんあらわれ微笑ほほえんだ
僕ぼくの手てをぐいと引ひっ張ぱって どこかへ向むかって走はしり出だした

悪わるい気分きぶんじゃなかった 疑うたがうこともしなかった
きっと恋こいでもしていたのでしょう

過去かこの栄光えいこうはまばゆく光ひかり 未来みらいの可能性かのうせいの芽めを踏ふみ潰つぶす
僕ぼくはそれが怖こわくなって いつからか君きみとの距離きょりを置おいた

ありがとう そして さよならは
君きみが呟つぶやく惜別せきべつの言葉ことばじゃない

臆病者おくびょうものの僕ぼくの君宛きみあての別わかれ
君きみはどうかそのままでいてほしいんだ」

手紙てがみの文字もじは他人行儀たにんぎょうぎそしてドライで
感傷かんしょうも感慨かんがいも当然とうぜんように湧わかず

ドラマなんて期待きたいしない 羽はねのように軽かるい記憶きおく
当あたり前まえに一緒いっしょにいて 当あたり前まえにすれ違ちがった

「輝かがやく出口でぐちを作つくるんだ 大人おとなたちはそう言いい出だした
未完成みかんせいのままで放置ほうちされた 架かけた橋はしはやがて腐くさりだした

高たかく築きずき上あげたものを 守まもることだけ考かんがえて
出口でぐちは扉堅とびらかたく閉とざす

もう音楽おんがくは十分揃じゅうぶんそろい 新あたらしいものはいらないと叫さけぶ
ベタな三文小説ものがたりを捨すてた 冷つめたくて現実的げんじつてきな終点おわり

ありがとう そして ごめんねは
君きみが呟つぶやく後悔こうかいの言葉ことばじゃない

嘘うそつきの僕ぼくの乾かわいた懺悔ざんげ
君きみはどうかそのままでいてほしいんだ」

「終おわらないお祭まつり声ごえは遠とおく 感動かんどうはやがて薄うすれゆく
お面めんを深ふかく被かぶるお囃子はやしに 有体ありていに言いえば－－」

「<<手紙てがみが破やぶれていて読よめなかった>>のです」

「ありがとう そして さよならは
君きみが呟つぶやく惜別せきべつの言葉ことばじゃない

臆病者おくびょうものの僕ぼくの君宛きみあての別わかれ
君きみはどうかそのままでいてほしいんだ」

「－－幸しあわせを願ねがっています 敬具」

また会あう日ひまで……