「リトル・メアリーと美しき憎しみのドナウ」の歌詞 exist trace

許ゆるしてくれるかな
ママの大事だいじなリング
どこかになくしてしまったの
ごめんなさい

メアリー どこにいるの
まさか 私わたしのリング
今いますぐここへお戻もどりなさい
お仕置しおきよ

痛いたいわ もうやめて
わたし探さがしてくるわ
森もりの奥おく 沼ぬまの底そこだって

いつからか わたし達たちは
壊こわれてしまったの
二人ふたりきりお城しろの中なか
痛いたみだけが安やすらぎだから

ねえパパ 抱だきしめて
息いきも出来できないくらいに
冷つめたく止とまったまま
何故目覚なぜめざめないの?

16の誕生日たんじょうび
招待状しょうたいじょうを書かくわこの娘こを満みたす皆様みなさまへ

恋こいをした 白馬はくばの騎士きし
街一番まちいちばんのシェフ
道みちを示しめす 神父様しんぷさまに
おもてなしの毒入どくいりワイン

ねえパパ 賑にぎやかでしょう
このワルツが終おわったら
並ならべよう 無口な皆様プレゼント
月つきだけが見みてる

いつからか コレクションは
お城しろを埋うめ尽つくし
それでもまだ 一番奥いちばんおく
お気きに入いりの席せきが空あいてるの

哀あわれなお妃きさきは
メアリーに毒どくを盛もった
「誰だれにも渡わたさない」と
優やさしい笑顔えがおで

ねえパパ 抱だきしめて
息いきも出来できないくらいに
今いますぐそこへ逝いくわ
メアリーと共ともに