「ラスト・シーン」の歌詞 岡村孝子

あなたと最後さいごにケンカした日ひ 闇やみにとび出だした
知しらない誰だれかがかける声こえが耳みみにこだまする
帰かえってなんかあげないわ
言いえばきっと呼よびとめると
思おもっていたのに「どうぞ」なんて あいつ
映画えいがのようなラストシーンは
素顔すがおの自分じぶんをさらしてしまうから
あの男こがほしい この男こもほしい
いっそやけくそに生いきてやるわ

いつでも私わたしの物語ものがたりは終おわりが来くるの
本気ほんきでひたるとその分ぶんだけ悲かなしくなるわ
だからキスをしてる時ときも
羊ひつじの数かずを数かぞえたり
うっかり装よそおい別べつの名前呼なまえよんだ
ガラスのかけら にぎったような
胸むねの痛いたみなどいつか慣なれるもの
あの男こがほしい この男こもほしい
いっそやけくそに生いきていくわ

あなたが好すきよ 誰だれより好すきよ
こんなひと言ことがなぜか言いえないから
あの男こがほしい この男こもほしい
いっそやけくそに生いきてみたい