「みみらく霊歌」の歌詞 樋口了一

悲かなしいことって 涙涸なみだかれてから ほんとに悲かなしくなるんよね
浜風はまかぜに乗のって 太鼓たいこの音おとがする
あんたん声こえが聞きこえた気きがして ふり返かえってもみたけれど
チャンココの祈いのり 島影しまかげににじむだけ

オーオモオンデー オニヤミヨーデー
春はるに逝いったばかりで 盆ぼんには間まに合あうんかい
空そらを見上みあげてつぶやいた

なし あんたはここに ここにいまおらんとだろね
そしておらんのに 踊おどり踊おどるんだろうね

うれしいことって 思おもい出だすたび 心こころがぬくぬくするんよね
二人待ふたりまち合あわした みみらくの浜辺はまべで
肩寄かたよせ合あって 小指絡こゆびからめて 交かわした約束やくそくあるんよね
打うち寄よせる波なみに 言いい伝つたえを願ねがう

オーオモオンデー オニヤミヨーデー
たおやかに舞まう舞まいに あの日ひのうしろ姿すがた
重かさねてみてもなんになろう

なし あんたはそがん 優やさしくて優やさしいんだろね
そして優やさしくて いつも笑わらっていたね

今年ことしの盆ぼんが過すぎても私わたし ずっと泣なきよるか知しれん
けれどいつかはきっと あんたのように生いきてみる

なし あんたはここに ここにいまおらんとだろね
そしておらんのに 踊おどり踊おどるんだろね
まだ あんたがこがん 恋こいしくて恋こいしいからね
そして恋こいしくて 逢あいにきてくれんかね

逢あいにきてくれるよね

みみらくの浜辺はまべで