「首なし閑古鳥」の歌詞 米津玄師

さあさあさあ 踊おどりましょうか
とり急いそいでは 脚あしが絡からんだ
騒々そうぞうしい音おとを晒さらして
紅あかい瑪瑙めのうと積つみ木きの家いえ

欄干らんかんの傍そばに立たつ虚うろ
青あおい光ひかりが抜ぬけていくようだ
誰だれだって心こころが重おもい
忘わすれられないことばかり

やい、やい、お前まえの頭あたまはどこだい?
頭あたまはどこだい?目玉めだまとくちばしは?
やい、やい、お前まえの感情かんじょうはどこだい
泣ないて見みせてみろ 笑わらってみせてみろよ

愛あいされたいのは 悲かなしくなるから
見みつめていたくはないけれど
あなたによく似にた 言葉探ことばさがしては
灯あかりを焚たいて話はなしがしたい

なんとも歪いびつな 形かたちで生うまれて
成なす術すべなんてなかったけど
あなたによく似にた 心こころがあるのさ
それさえ確たしかであればいい

曖昧あいまいな歌うたばかり積つんで
声こえが震ふるえて仕方しかたがないが
そんなのもうどうでもよくて
黒くろい涙なみだで雨曝あまざらし

ああ ああ 口くちを開ひらけば灰はいになっちゃった
冷つめたい灰はいになっちゃった 言葉ことばにならないな
ああ ああ いつか頭あたまは呆ほうけて落おちてった
小ちいさいまんまで落おちてった 恥はずかしくなるような

愛あいされてるのは 確たしかでないから
形かたちになって欲ほしいけれど
どうにもこうにも あんまりな嘘うそだ
一ひとつになんてなれないまま

きっとわかってる 汚よごれた酸素さんそが
二ふたつの間あいだにあることを
どうにもこうにも 心こころがあるのさ
優やさしい梅雨ばいうが降ふればいい

愛あいされたいのは 悲かなしくなるから
見みつめていたくはないけれど
あなたによく似にた 言葉探ことばさがしては
灯あかりを焚たいて話はなしがしたい

なんとも歪いびつな 形かたちで生うまれて
成なす術すべなんてなかったけど
あなたによく似にた 心こころがあるのさ
それさえ確たしかであればいい