「ポルノ映画の看板の下で」の歌詞 amazarashi

古ふるびた団地だんちの陰かげが伸のびる 荒あれ果はてた花壇飲かだんのみ込こむ 子供こどもがペンで書かいた墓標ぼひょう 吹ふき曝さらしの無常むじょうに花はなも咲さかねぇ
風来ふうらいのカラス水遊みずあそび タクシー会社がいしゃの駐車場ちゅうしゃじょう 錆さびたフェンスが路上ろじょうに朽くちて この街まちの裂傷跡れっしょうあとみたい

辛つらい辛つらいとはよく言ゆうが 苦悩くのうで死しんだ例ためしは無なし 寂さみしげな気分きぶんが丁度ちょうどいい 常日頃私つねひごろわたしに丁度ちょうどいい
だから私わたしはそれを纏まとって 夜空よぞらの舞台ぶたいの道化方どうけがた 降ふるのは星屑ほしくずかゴミ屑くずか どっちにしろ屑くずに変かわりねぇ

生いきてくのが面倒めんどうなら 死しんじまうのも面倒めんどうだ 曲きょくを作つくるのも面倒めんどうだ 世界中せかいじゅうみんな面倒めんどうだ

ポルノ映画えいがの看板かんばんの下したで ずっと誰だれか待まってる女おんなの子こ ふざけた日常にちじょう マフラー代がわりにしても
かじかんだその未来みらい ぬくむ事無ことなく
夢ゆめなんてもんは偶像ぐうぞうだ それを崇あがめる私わたし、背徳者はいとくしゃ 願ねがえば叶かなうよ 叶かなうよ 叶かなうよ
うるせぇ背後霊はいごれい 才能不在さいのうふざい

桜さくらが散ちって綺麗きれいだからと 人生じんせいに例たとえてしまう程ほどの 人並ひとなみのロマンチシズムなら 私わたしも持もち合あわせていますが
花はなが散ちったと涙なみだをして 花はなが咲さいたと涙なみだをして 遂ついには終日涙しゅうじつなみだして これが鬱うつと気付きづいてりゃ世話せわねぇ

前向まえむくのが面倒めんどうなら 後うしろ向むくのも面倒めんどうだ 眠ねむりにつくのも面倒めんどうだ 一切合財面倒いっさいがっさいめんどうだ

ポルノ映画えいがの看板かんばんの下したで ずっと誰だれか待まってる女おんなの子こ ふざけた思おもい出でを ピアスにして飾かざっても
無表情むひょうじょうな日々ひびは 立たち去さるばかり
夢ゆめこそが最後さいごのメシアだと それを流布るふする誇大妄想狂こだいもうそうきょう 願ねがえば叶かなうよ 叶かなうよ 叶かなうよ
うるせぇ背後霊はいごれい 才能不在さいのうふざい

街まちノ灯ひニハ冷笑れいしょうガ群むらガッテ 点つイテハ消きエル光明こうみょう 浮うカブ顔かおノソレゾレ
光ひかりトハ絶たエザル灯ひニシテ 疑うたがウベキハ自己じこノ思弁しべん ツマリ諦観ていかん
諦あきらメノ果はテニ 流ながシタ血ちノ赤あか 故郷こきょうノ空そらノ赤あか 炎上えんじょうスル死地しちノ赤あか
冷々さめざめト流ながルル 唯歳月たださいげつハ流ながルル ソレニ空むなシイモアルカ ソレニ根源こんげんナドアルカ

ポルノ映画えいがの看板かんばんの下したで ずっと誰だれか待まってる女おんなの子こ ふざけた希望きぼうを 花瓶かびんに挿さして飾かざっても
殺風景さっぷうけいな日々ひびは 味気あじけないまま
夢ゆめこそが人ひとの闘争とうそうだと それを誇示こじする私共わたしどもシンパ 願ねがえば叶かなうよ 叶かなうよ 叶かなうよ
うるせぇ背後霊はいごれい 才能不在さいのうふざい