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「檸檬」の歌詞 さだまさし

1978/8/10 リリース
作詞
さだまさし
作曲
さだまさし
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或あの日湯島聖堂ひゆしませいどうの白しろい
石いしの階段かいだんに腰こしかけて
君きみは陽溜ひだまりの中なかへ盗ぬすんだ
檸檬れもん 細ほそい手てでかざす
それを暫しばらく
みつめた後あとで
きれいねと云いった
後あとで齧かじる
指ゆびのすきまから蒼あおい空そらに
金糸雀色カナリアいろの風かぜが舞まう
喰たべかけの檸檬れもん
聖橋ひじりばしから放ほおる
快速電車かいそくでんしゃの赤あかい色いろが
それとすれ違ちがう
川面かわもに波紋はもんの拡ひろがり
数かぞえたあと
小ちいさな溜息混ためいきまじりに
振ふり返かえり
捨すて去さる時ときには
こうして出来できるだけ
遠とおくへ投なげ上あげるものよ

君きみはスクランブル交差点こうさてん
斜ななめに 渡わたり乍ながら
不意ふいに涙なみだぐんで
まるでこの町まちは
青春達せいしゅんたちの
姥捨山うばすてやまみたいだという
ねェほらそこにも
ここにも かつて
使つかい棄すてられた
愛あいが落おちてる
時ときの流ながれという名なの鳩はとが
舞まい下おりて
それをついばんでいる
喰たべかけの夢ゆめを
聖橋ひじりばしから放ほうる
各駅停車かくえきていしゃの檸檬色れもんいろが
それをかみくだく
二人ふたりの波紋はもんの拡ひろがり
数かぞえたあと
小ちいさな溜息混ためいきまじりに
振ふり返かえり
消きえ去さる時ときには
こうしてあっけなく
静しずかに墜おちてゆくものよ