「道化師のソネット」の歌詞 さだまさし

笑わらってよ君きみのために
笑わらってよ僕ぼくのために

僕達ぼくたちは小ちいさな舟ふねに
哀かなしみという
荷物にもつを積つんで
時ときの流ながれを下くだってゆく
舟人ふなびとたちのようだね
君きみのその小ちいさな手てには
持もちきれない程ほどの
哀かなしみを
せめて笑顔えがおが救すくうのなら
僕ぼくは道化師ピエロになれるよ
笑わらってよ君きみのために
笑わらってよ僕ぼくのために
きっと誰だれもが
同おなじ河かわのほとり
歩あるいている

僕等ぼくら は別々べつべつの山やまを
それぞれの高たかさを
目指めざして
息いきもつかずに登のぼってゆく
山やまびと達たちのようだね
君きみのその小ちいさな腕うでに
支ささえきれない程ほどの
哀かなしみを
せめて笑顔えがおが救すくうのなら
僕ぼくは道化師ピエロになろう
笑わらってよ君きみのために
笑わらってよ僕ぼくのために
いつか真実ほんとう に
笑わらいながら
話はなせる日ひがくるから
笑わらってよ君きみのために
笑わらってよ僕ぼくのために
笑わらってよ君きみのために
笑わらってよ僕ぼくのために