「児童公園前」の歌詞 鴉

ああ、今いま 春風はるかぜが世界せかいを始はじめようとしている

児童公園前じどうこうえんまえの歩道ほどう 肌寒はださむさにも慣なれた頃ころ
一筋ひとすじの黄色きいろい風かぜ 暖あたたかなにおいがした

冬ふゆの中なかに悲かなしみを 放ほうり投なげた僕ぼくは
今いま 笑顔えがおのまま 新あたらしい悲かなしみを知しる

通とおり過すぎたあの日々ひびに 帰かえりたいわけじゃないけど
置おいてきたものがある 目めを閉とじて探さがしに行いくよ

太陽たいようの足音あしおと 新装開店しんそうかいてんビルの隙間すきまから
空そらの下したへ近ちかづいてきて 僕ぼくは耳みみをふさいだ

この先さきにゆくことが 憂鬱ゆううつなわけじゃないけど
持もってきたそのすべて 必要ひつようないって知しってしまったんだ

鮮あざやかな緑みどりで そよ風かぜが描えがいたのに
立たってる ただ立たってる 僕ぼくはどこへいった?

ああ、今いま 春風はるかぜが世界せかいを始はじめようとしている
ああ、今いま 春風はるかぜが世界せかいを始はじめようとしているのに