「坂の途中の病院」の歌詞 森山直太朗
2007/8/8 リリース- 文字サイズ
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この楽曲へのみんなの気持ち
坂さかの途中とちゅうの病院びょういんの患者かんじゃさんは
主おもに夏なつの亡霊ぼうれいたち
彼かれらは慢性まんせいのアトピーを治なおすために
ニンニクの首飾くびかざりをして
月つきのカケラの靴くつを履はいている
早起はやおきが苦手にがてな彼かれらは
診察しんさつの日ひは機嫌きげんが悪わるい
(かっここの病院びょういんの診察時間しんさつじかんは朝あさの九時くじまでなのだ!)かっことじる
坂さかの途中とちゅうの病院びょういんの院長先生いんちょうせんせいは
白衣はくいの似合にあう初老しょろうの紳士しんし
彼かれはギャンブルとアンチョビには目めがなくて
聴診器ちょうしんきの中なかにラジオを仕込しこんでいる
薬くすりの調合ちょうごうをダーツで決きめて
天気てんきが悪わるいと嘘うその診察しんさつをする
だけどこの辺あたりには他ほかに病院びょういんがないから
坂さかの途中とちゅうの病院びょういんは今日きょうも大忙おおいそがし
院長先生いんちょうせんせいは去年きょねんのクリスマスに
三台目さんだいめのキャデラックを購入こうにゅうした
坂さかの途中とちゅうの病院びょういんに起おこった
幾いくつかの忌いまわしき出来事できごと
その話題わだいに触ふれた者ものはたとえ誰だれであろうと
始はじめからこの世よに
いなかったことにされてしまう
総理大臣そうりだいじんだろうと掃除そうじのおばちゃんだろうと
そこに区別くべつは存在そんざいしなくって
ある意味いみで平等びょうどうだと言いえることが
坂さかの途中とちゅうの病院びょういんらしさでもあるから不思議ふしぎ
今夜こんやも捨すてられた猫ねこが
どこからともなく集あつまってくる
眠ねむれないほどの鳴なき声ごえなのに
「鳴なき声ごえで眠ねむれない」なんて
苦情くじょうを言いう人間ひとは誰一人だれひとりいないんだってさ
坂さかの途中とちゅうの病院びょういんは良心的りょうしんてきで有名ゆうめい
看護婦かんごふさんたちはとっても丁寧ていねいで
忘わすれ物ものをしたって真夜中まよなかだって
家いえまで届とどけてくれる
子供こどもの飛とばした鼻糞はなくそだって
届とどけてしまうこともあるくらい
水道水すいどうすいと部屋へやの温度おんどは
いつでも患者かんじゃさんの体温たいおんと
同おなじにしてあって
あんまり長ながい間あいだそこにいると
自分じぶんの存在そんざいさえ忘わすれてしまうくらいなんだ
坂さかの途中とちゅうの病院びょういんにまつわる四よっつの噂うわさ
一ひとつ目めの噂うわさは
二ふたつ目めの噂うわさが真実しんじつだってこと
二ふたつ目めの噂うわさは
三みっつ目めの噂うわさが出鱈目でたらめだってこと
三みっつ目めの噂うわさは
四よっつ目めの噂うわさが本当ほんとうは五いつつ目めの噂うわさだってこと
四よっつ目めの噂うわさは
一ひとつ目めの噂うわさが気紛きまぐれだってこと
坂さかの途中とちゅうの病院びょういんは今日きょうも大忙おおいそがし
待合室まちあいしつに漂ただよっている
バニラビーンズの香かおりは
昔むかし、行方不明ゆくえふめいになった友達ともだちが住すんでいた
ボロアパートの匂においによく似にている
診察待しんさつまちの列れつに紛まぎれ込こんだ羊ひつじたちの群むれが
そこをいつまでもいつまでも
来くる日ひも明あくる日ひも
楽園らくえんだと思おもい込こんでいる
飽あきもせず定期健診ていきけんしん
主おもに夏なつの亡霊ぼうれいたち
彼かれらは慢性まんせいのアトピーを治なおすために
ニンニクの首飾くびかざりをして
月つきのカケラの靴くつを履はいている
早起はやおきが苦手にがてな彼かれらは
診察しんさつの日ひは機嫌きげんが悪わるい
(かっここの病院びょういんの診察時間しんさつじかんは朝あさの九時くじまでなのだ!)かっことじる
坂さかの途中とちゅうの病院びょういんの院長先生いんちょうせんせいは
白衣はくいの似合にあう初老しょろうの紳士しんし
彼かれはギャンブルとアンチョビには目めがなくて
聴診器ちょうしんきの中なかにラジオを仕込しこんでいる
薬くすりの調合ちょうごうをダーツで決きめて
天気てんきが悪わるいと嘘うその診察しんさつをする
だけどこの辺あたりには他ほかに病院びょういんがないから
坂さかの途中とちゅうの病院びょういんは今日きょうも大忙おおいそがし
院長先生いんちょうせんせいは去年きょねんのクリスマスに
三台目さんだいめのキャデラックを購入こうにゅうした
坂さかの途中とちゅうの病院びょういんに起おこった
幾いくつかの忌いまわしき出来事できごと
その話題わだいに触ふれた者ものはたとえ誰だれであろうと
始はじめからこの世よに
いなかったことにされてしまう
総理大臣そうりだいじんだろうと掃除そうじのおばちゃんだろうと
そこに区別くべつは存在そんざいしなくって
ある意味いみで平等びょうどうだと言いえることが
坂さかの途中とちゅうの病院びょういんらしさでもあるから不思議ふしぎ
今夜こんやも捨すてられた猫ねこが
どこからともなく集あつまってくる
眠ねむれないほどの鳴なき声ごえなのに
「鳴なき声ごえで眠ねむれない」なんて
苦情くじょうを言いう人間ひとは誰一人だれひとりいないんだってさ
坂さかの途中とちゅうの病院びょういんは良心的りょうしんてきで有名ゆうめい
看護婦かんごふさんたちはとっても丁寧ていねいで
忘わすれ物ものをしたって真夜中まよなかだって
家いえまで届とどけてくれる
子供こどもの飛とばした鼻糞はなくそだって
届とどけてしまうこともあるくらい
水道水すいどうすいと部屋へやの温度おんどは
いつでも患者かんじゃさんの体温たいおんと
同おなじにしてあって
あんまり長ながい間あいだそこにいると
自分じぶんの存在そんざいさえ忘わすれてしまうくらいなんだ
坂さかの途中とちゅうの病院びょういんにまつわる四よっつの噂うわさ
一ひとつ目めの噂うわさは
二ふたつ目めの噂うわさが真実しんじつだってこと
二ふたつ目めの噂うわさは
三みっつ目めの噂うわさが出鱈目でたらめだってこと
三みっつ目めの噂うわさは
四よっつ目めの噂うわさが本当ほんとうは五いつつ目めの噂うわさだってこと
四よっつ目めの噂うわさは
一ひとつ目めの噂うわさが気紛きまぐれだってこと
坂さかの途中とちゅうの病院びょういんは今日きょうも大忙おおいそがし
待合室まちあいしつに漂ただよっている
バニラビーンズの香かおりは
昔むかし、行方不明ゆくえふめいになった友達ともだちが住すんでいた
ボロアパートの匂においによく似にている
診察待しんさつまちの列れつに紛まぎれ込こんだ羊ひつじたちの群むれが
そこをいつまでもいつまでも
来くる日ひも明あくる日ひも
楽園らくえんだと思おもい込こんでいる
飽あきもせず定期健診ていきけんしん